刑法 第193問
教材: 刑法②
司法試験 H24 第5問(改)
論点: 罪数
問題
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【会話】
教授:犯人が被害者の住居に侵入した上で被害者を殺害した場合の住居侵入罪と殺人罪の罪数関係や、犯人が被害者の住居に侵入した上で被害者のお金を盗んだ場合の住居侵入罪と窃盗罪の罪数関係は、判例ではどうなるかな。
学生A:①( )です。
教授:それでは、犯人が被害者の住居に侵入した上で、被害者を殺害し、その後に被害者のお金を盗もうと思い立って、現実にお金を盗んだ場合の住居侵入罪、殺人罪、窃盗罪の罪数関係は、判例ではどうなるかな。
学生B:住居侵入罪と殺人罪が①( )、住居侵入罪と窃盗罪が①( )となり、全体として②( )になります。
教授:そうだね。このような場合をかすがい現象と言っているんだ。それでは、犯人が路上で被害者を殺害し、その後に被害者のお金を盗もうと思い立ち、お金を盗んだ場合における殺人罪と窃盗罪の罪数関係は、判例ではどうなるかな。
学生A:③( )です。
教授:住居侵入罪の法定刑の上限は拘禁3年、窃盗罪の法定刑の上限は拘禁10年、殺人罪で有期拘禁刑を選択した場合の法定刑の上限は拘禁20年だけど、判例の立場によれば、前科のない犯人が被害者の住居に侵入した上で、被害者を殺害し、その後に被害者のお金を盗もうと思い立ち、お金を盗んだ事案における処断刑の上限は、それぞれの罪について有期拘禁刑を選択した場合にはどうなるだろう。
学生B:④( )です。
教授:それでは、判例の立場で、前科のない犯人が路上で被害者を殺害し、その後に被害者のお金を盗もうと思い立ち、お金を盗んだ事案の処断刑の上限は、それぞれの罪について有期拘禁刑を選択した場合にはどうなるかな。
学生A:⑤( )です。
公式解答
1. ①イ ②エ ③ア ④カ ⑤ケ
正誤・解説
① /
住居侵入罪と殺人罪・住居侵入罪と窃盗罪の罪数関係
判例では、住居侵入罪はその後の殺人罪・窃盗罪の手段として評価され、いずれも併合罪ではなく牽連犯となる。
根拠条文:刑法54条第1項・e-Govで法令を開く
刑法54条第1項―現行条文本文
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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② /
全体としての罪数関係
住居侵入と殺人、住居侵入と窃盗がそれぞれ牽連犯になるため、全体としても科刑上一罪となる。
根拠条文:刑法10条・e-Govで法令を開く
刑法10条―現行条文本文
第十条 (刑の軽重)
主刑の軽重は、前条に規定する順序による。
同種の刑は、長期の長いもの又は多額の多いものを重い刑とし、長期又は多額が同じであるときは、短期の長いもの又は寡額の多いものを重い刑とする。
二個以上の死刑又は長期若しくは多額及び短期若しくは寡額が同じである同種の刑は、犯情によってその軽重を定める。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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③ /
路上での殺人罪と窃盗罪の罪数関係
殺人の後に思い立って窃盗をしたとしても、殺人と窃盗の間に通常手段・結果の関係はなく、判例上は併合罪となる。
根拠条文:刑法54条・e-Govで法令を開く
刑法54条―現行条文本文
第五十四条 (一個の行為が二個以上の罪名に触れる場合等の処理)
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
第四十九条第二項の規定は、前項の場合にも、適用する。
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ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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④ /
住居侵入・殺人・窃盗事案の処断刑の上限
各罪が牽連犯として一罪になり、その最も重い罪で処断する。殺人の上限が20年、窃盗が10年、住居侵入が3年なので、長期に2分の1を加えた処断刑上限は30年となる。
根拠条文:刑法12条第1項・e-Govで法令を開く刑法47条・e-Govで法令を開く
刑法12条第1項―現行条文本文
拘禁刑は、無期及び有期とし、有期拘禁刑は、一月以上二十年以下とする。
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刑法47条―現行条文本文
第四十七条 (有期拘禁刑の加重)
併合罪のうちの二個以上の罪について有期拘禁刑に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその二分の一を加えたものを長期とする。
ただし、それぞれの罪について定めた刑の長期の合計を超えることはできない。
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⑤ /
路上での殺人・窃盗事案の処断刑の上限
殺人罪と窃盗罪は併合罪となり、各罪の有期刑の長期を比較して加重限度を計算する。最も重い殺人20年に2分の1を加えて30年が上限。
根拠条文:刑法12条第1項・e-Govで法令を開く刑法47条・e-Govで法令を開く
刑法12条第1項―現行条文本文
拘禁刑は、無期及び有期とし、有期拘禁刑は、一月以上二十年以下とする。
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刑法47条―現行条文本文
第四十七条 (有期拘禁刑の加重)
併合罪のうちの二個以上の罪について有期拘禁刑に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその二分の一を加えたものを長期とする。
ただし、それぞれの罪について定めた刑の長期の合計を超えることはできない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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