刑法 第166問
教材: 刑法②
司法試験 H23 第16問
論点: 共犯と身分
問題
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【会話】
教授 保険会社の保険料集金担当従業員である甲が、同社の従業員ではない知人乙と共謀の上、集金した保険料を横領した事例のように、業務上の占有者に非占有者が加功した場合のそれぞれの罪責について、共犯と身分の観点から、どのようなことが問題になりますか。
学生 業務上横領罪の成否に関して、同罪は、単純横領罪との関係では(①)であり、他方、非占有者との関係では(②)となりますから、特に乙に対して、何罪が成立するのかが問題になります。
教授 判例ではこの事例はどのような結論になりますか。
学生 判例は、(③)としています。
教授 判例の立場に対しては、どのような批判がなされていますか。
学生 非身分者について罪名と科刑の分離を認めるのは妥当でないという批判がなされています。
教授 この点を克服するための考え方としては、どのようなものがありますか。
学生 刑法第65条第1項は違法身分について規定し、同条第2項は責任身分について規定していると考え、業務上横領罪については、(④)と捉えた上で、この事例では(⑤)とする見解などがあります。
公式解答
4
正誤・解説
① /
単純横領罪との関係での業務上横領罪の性質
正解組合せを決めるための空欄で、会話文では「単純横領罪との関係では何か」を問うています。発言候補からは、業務者という身分によって刑が加重・減軽される加減的身分犯を指します。
② /
非占有者との関係での業務上横領罪の性質
空欄②は、非占有者との関係で業務上横領罪をどう見るかを答えるものです。発言候補では、占有の受託者という身分によって犯罪になる構成的身分犯を指しています。
③ /
判例の結論
空欄③は、判例がこの事例をどう処理するかです。説明文では、甲は業務上横領罪、乙は単純横領罪の共犯として処理する結論が示されています。
根拠条文:刑法252条第1項・e-Govで法令を開く刑法253条・e-Govで法令を開く
刑法252条第1項―現行条文本文
自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法253条―現行条文本文
第二百五十三条 (業務上横領)
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
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④ /
業務上横領罪についての身分の整理
空欄④は、刑法65条1項・2項の整理として、業務上横領罪をどの身分に対応する犯罪として捉えるかを問います。説明では、占有の受託者という身分を違法身分、業務者という身分を責任身分と整理しています。
根拠条文:刑法65条第1項・e-Govで法令を開く刑法65条第2項・e-Govで法令を開く
刑法65条第1項―現行条文本文
犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。
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刑法65条第2項―現行条文本文
身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。
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⑤ /
この事例での処理
空欄⑤は、前提となる身分の整理を踏まえて、この事例でどの処理を採るかを問います。説明文では、甲は業務上横領罪、乙は通常の横領罪の共犯として処理する見解が示されています。
根拠条文:刑法252条第1項・e-Govで法令を開く刑法253条・e-Govで法令を開く
刑法252条第1項―現行条文本文
自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
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刑法253条―現行条文本文
第二百五十三条 (業務上横領)
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
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全体要旨
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