刑法 第161問
教材: 刑法②
司法試験 R06 第5問
論点: 共犯
問題
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公式解答
4
正誤・解説
1 /
甲及び乙は、強盗を共謀し、甲がA方の外で見張りをしている間に乙がA方に侵入したが、犯行の発覚を恐れた甲が、乙に対して電話で「人が集まっているから、早く止めた方がいい。俺は先に帰る。」と告げてその場から逃走した。乙は、甲の逃走を認識したが、甲はA内においてAに暴行を加えて現金を強奪した。乙が強盗行為に着手する前に甲の逃走を認識した以上、甲及び乙に強盗罪の共同正犯は成立しない。
判例は、共謀後に一部共犯者が離脱しても、当初の共謀関係が解消されず、その後の実行行為が共謀に基づくなら共同正犯を否定しないとする。したがって、本記述は誤り。
根拠条文:刑法60条・e-Govで法令を開く刑法62条第1項・e-Govで法令を開く刑法236条第1項・e-Govで法令を開く
刑法60条―現行条文本文
第六十条 (共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
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刑法62条第1項―現行条文本文
正犯を幇ほう助した者は、従犯とする。
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刑法236条第1項―現行条文本文
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
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2 /
甲及び乙は、危険な作業を共同して行う過程において、Aが負傷する事故を防止するための共同の業務上の注意義務に共同して違反し、Aに傷害を負わせた。甲と乙の間にAの傷害発生についての共謀がなかった以上、甲及び乙に業務上過失致傷罪の共同正犯は成立しない。
業務上過失致傷の共同正犯は、共同の業務上の注意義務に共同して違反した場合に成立し得る。傷害結果についての共謀までは不要とするのが判例の立場であり、本記述は誤り。
根拠条文:刑法211条・e-Govで法令を開く刑法60条・e-Govで法令を開く
刑法211条―現行条文本文
第二百十一条 (業務上過失致死傷等)
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
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刑法60条―現行条文本文
第六十条 (共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
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3 /
甲は、乙からAを殺害するための毒物の入手を頼まれ、入手した毒物を乙に渡したが、結局、乙は、これを用いず、Aに睡眠薬を服用させた上でAを絞殺した。甲が乙に渡した毒物が利用されていないので、甲に殺人予備罪の共同正犯は成立しない。
殺人の目的で毒物入手を依頼され、これに使うことを認識しながら毒物を手交した者は、結果的に当該毒物が使われなくても、殺人予備の共同正犯として責任を負い得る。よって本記述は誤り。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く刑法201条・e-Govで法令を開く刑法60条・e-Govで法令を開く
刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
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刑法201条―現行条文本文
第二百一条 (予備)
第百九十九条の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の拘禁刑に処する。
ただし、情状により、その刑を免除することができる。
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刑法60条―現行条文本文
第六十条 (共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
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4 /
甲は、乙がホテルの一室において賭博場を開張して利益を得るつもりでいることを知りながら、このためにA及びBを同室に誘い、賭博をさせた。甲と乙との間に意思連絡がなくとも、甲に賭博場開張図利罪の幇助犯が成立する。
判例は、共同正犯には意思連絡が要るが、幇助犯は正犯の実行を容易にする意思と行為で足り、正犯との意思連絡までは不要とする。本記述は判例に合致する。
根拠条文:刑法186条第2項・e-Govで法令を開く刑法60条・e-Govで法令を開く
刑法186条第2項―現行条文本文
賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
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刑法60条―現行条文本文
第六十条 (共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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5 /
甲は、劇場の責任者の立場にあったが、出演者の公然わいせつ行為を目撃しながら、これに軽く注意をしたものの、公演を止めず、同行為の継続を容易にした。甲が乙に注意をした以上、甲に公然わいせつ罪の共犯は成立しない。
劇場責任者が公然わいせつ行為を認識しながら公演継続を容易にした場合、注意をしただけでは共犯成立を否定できないとする判例がある。本記述は誤り。
根拠条文:刑法174条・e-Govで法令を開く刑法60条・e-Govで法令を開く
刑法174条―現行条文本文
第百七十四条 (公然わいせつ)
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
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刑法60条―現行条文本文
第六十条 (共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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