刑法 第96問
教材: 刑法①
司法試験 R02 第17問
論点: 緊急避難
問題
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【記述】
緊急避難を(①)と解する見解によれば、その不処罰の根拠は、切迫した心理状態のために適法な行為を期待し得ないことに求められる。この見解によれば、緊急避難によって侵害を転嫁される第三者は緊急避難行為に対して(②)で対抗できることになる。この見解に対しては、刑法第37条第1項が(③)を守るための緊急避難を認めていることと整合しないという批判がある。他方、緊急避難を(④)と解する見解によれば、その不処罰の根拠は、法益が衝突する状況下で被侵害法益と同等以上の法益を保全する行為は社会全体の利益を(⑤)させるものではないことに求められる。また、この見解に立つと、緊急避難行為に対して(②)で対抗することを認めるのは困難である。さらに、緊急避難を基本的には(④)と解しつつ、保全法益と被侵害法益がいずれも生命である場合には、(①)であると解する見解もある。この見解は、自己又は第三者の生命に対する危難を避けるために無関係の第三者の生命を犠牲にする行為を(⑥)と評価するのは不当であるという考え方に基づくものである。
公式解答
4. ②コ ⑤ク ⑥ス
正誤・解説
p1 /
緊急避難を(①)と解する見解
解答欄では①は「責任阻却事由」。切迫した心理状態のため適法行為を期待できないという理解に対応する。
根拠条文:刑法37条第1項・e-Govで法令を開く
刑法37条第1項―現行条文本文
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
第三者は緊急避難行為に対して(②)で対抗できる
解答欄では②は「正当防衛」。緊急避難を責任阻却とみると、第三者がこれに対して正当防衛で対抗できるという整理になる。
根拠条文:刑法37条第1項・e-Govで法令を開く
刑法37条第1項―現行条文本文
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
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p3 /
刑法第37条第1項が(③)を守るための緊急避難を認めている
解答欄では③は「個人的法益」。条文が個人的法益保護のための緊急避難を認めることと、責任阻却説は整合しないとされる。
根拠条文:刑法37条第1項・e-Govで法令を開く
刑法37条第1項―現行条文本文
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
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p4 /
緊急避難を(④)と解する見解
解答欄では④は「違法性阻却事由」。法益衡量により、同等以上の法益保全行為は社会全体の利益を減少させないという整理。
根拠条文:刑法37条第1項・e-Govで法令を開く
刑法37条第1項―現行条文本文
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
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p5 /
社会全体の利益を(⑤)させるものではない
解答欄では⑤は「増加」。違法性阻却事由としての緊急避難は、社会全体の利益を増加させるとはいえない、という説明に対応する。
根拠条文:刑法37条第1項・e-Govで法令を開く
刑法37条第1項―現行条文本文
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
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p6 /
無関係の第三者の生命を犠牲にする行為を(⑥)と評価する
解答欄では⑥は「違法ではない」。生命対生命の場面で無関係な第三者の生命を犠牲にする行為を当然に違法でないと評価するのは不当、という趣旨。
根拠条文:刑法37条第1項・e-Govで法令を開く
刑法37条第1項―現行条文本文
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
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全体要旨
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