刑法 第78問
教材: 刑法①
司法試験 H25 第3問(改)
論点: 被害者の承諾
問題
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公式解答
3
正誤・解説
1 /
甲は、医師免許を有していなかったが、女性乙に対し、医学的に必要とされる措置をとることなく豊胸手術を行った。女性が豊胸手術に伴う身体傷害についてあらかじめ甲に対して承諾していた場合、甲に傷害罪(刑法第204条)は成立しない。
判例は、医師でない者が不要な豊胸手術を行うなど、人体に対する重大な侵害で社会的相当性を欠く場合、被害者の承諾があっても違法性は阻却されないとしている。
根拠条文:刑法204条・e-Govで法令を開く
刑法204条―現行条文本文
第二百四条 (傷害)
人の身体を傷害した者は、十五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
甲は、民事訴訟の証拠調べの期日において、証人として宣誓の上、虚偽の陳述をした。原告乙及び被告丙の双方とも甲が虚偽の陳述をすることにつきあらかじめ甲に対して承諾していた場合、甲に偽証罪(刑法第169条)は成立しない。
偽証罪の保護法益は国家の審判作用であり、承諾は本質的に問題にならない。したがって、当事者双方の承諾があっても偽証罪は成立する。
根拠条文:刑法169条・e-Govで法令を開く
刑法169条―現行条文本文
第百六十九条 (偽証)
法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
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3 /
甲は、重病の母親乙の首をロープで絞めて殺害した。乙が殺害につきあらかじめ甲に対して承諾していた場合、甲に殺人罪(刑法第199条)は成立しない。
殺人罪は承諾を理由に当然に不成立となるわけではないが、問題文の判例説明では、同意殺人罪が成立し、殺人罪は成立しないとしている。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く刑法202条・e-Govで法令を開く
刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
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刑法202条―現行条文本文
第二百二条 (自殺関与及び同意殺人)
人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。
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4 /
甲は、12歳の女児乙の同意を得て、女児乙に対してわいせつな行為を行った。甲に不同意わいせつ罪(刑法第176条)は成立しない。
刑法176条3項は16歳未満の者に対するわいせつ行為について、同意があっても第1項と同様に処罰するとしている。12歳の同意は結論を左右しない。
根拠条文:刑法176条・e-Govで法令を開く
刑法176条―現行条文本文
第百七十六条 (不同意わいせつ)
次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、わいせつな行為をした者も、前項と同様とする。
十六歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。
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5 /
甲は、交通違反の取締りを受けた際、警察官に対し、乙の氏名を名乗り、交通事件原票の供述書欄に乙名義で署名押印した。乙が名義使用につきあらかじめ甲に対して承諾していた場合、甲に有印私文書偽造罪(刑法第159条第1項)は成立しない。
供述書は作成名義人以外の者が作成することが許されず、他人名義で作成すれば承諾があっても私文書偽造となる。
根拠条文:刑法159条第1項・e-Govで法令を開く
刑法159条第1項―現行条文本文
行使の目的で、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
一 他人の印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書等を偽造し、又は偽造した他人の印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書等を偽造する行為
二 他人の電磁的記録印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する電磁的記録文書等を偽造し、又は偽造した他人の電磁的記録印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する電磁的記録文書等を偽造する行為
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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全体要旨
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