刑法 第72問
教材: 刑法①
司法試験 R04 第16問
論点: 違法性
問題
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公式解答
1. 1個
正誤・解説
1 /
私人が現行犯人を逮捕しようとする場合、犯人から抵抗を受けたときは、その際の状況からみて社会通念上逮捕のために必要かつ相当と認められる限度内の実力を行使したことにより犯人に傷害を負わせたとしても、法令による行為に当たるから、傷害罪が成立することはない。
刑法35条の「法令による行為」に当たりうるとして、現行犯逮捕のための必要かつ相当な実力行使は違法性が阻却される、という判例の立場を示す。
根拠条文:刑法35条・e-Govで法令を開く
刑法35条―現行条文本文
第三十五条 (正当行為)
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
勤労者の争議行為に際し、人の看守する建造物に看守者の意思に反して侵入した場合、法令による行為に当たるから、建造物侵入罪が成立することはない。
争議行為でも直ちに刑法35条で処罰されないわけではなく、建造物侵入罪の違法性阻却は当然には認められない。
根拠条文:刑法35条・e-Govで法令を開く刑法130条・e-Govで法令を開く
刑法35条―現行条文本文
第三十五条 (正当行為)
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法130条―現行条文本文
第百三十条 (住居侵入等)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
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3 /
虚偽告訴の罪で起訴された者が、人違いで告訴したと気付きながら、公判廷において、公益と虚偽の事実を摘示して被告訴人の名誉を毀損した場合、被告人としての防御権の行使に当たるから、名誉毀損罪が成立することはない。
被告人の防御権が問題となっても、真実に反する事実摘示による名誉毀損が直ちに違法性阻却されるわけではない。
根拠条文:刑法172条・e-Govで法令を開く刑法230条第1項・e-Govで法令を開く
刑法172条―現行条文本文
第百七十二条 (虚偽告訴等)
人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法230条第1項―現行条文本文
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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4 /
商人が、自己と通謀して客を装い他の客の購買心をそそる者(いわゆる「さくら」)を使って、商品の効用が極めて大きく世評も売れ行きも良いように見せかけて客を欺罔し、これを信じた客に効用の乏しい商品を売り付けた場合、正当な業務による行為に当たるから、詐欺罪が成立することはない。
「さくら」を用いて商品価値を誤信させる行為は、商人としての正当な業務とはいえず、詐欺罪が成立しうる。
根拠条文:刑法246条第1項・e-Govで法令を開く
刑法246条第1項―現行条文本文
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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5 /
宗教上の加持祈祷の行として他人の生命、身体に危害を及ぼす有形力を行使し、その結果、その他人を死亡させた場合、正当な業務による行為に当たるから、傷害致死罪が成立することはない。
宗教的行為であっても、人の生命・身体に危害を加えて死亡させれば違法性が阻却されず、傷害致死罪の成立を妨げない。
根拠条文:刑法205条・e-Govで法令を開く
刑法205条―現行条文本文
第二百五条 (傷害致死)
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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