刑法 第55問
教材: 刑法①
司法試験 H27 第9問
論点: 抽象的事実の錯誤
問題
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【事例】
Aは、外国へ旅行に行った際、旅行先で知り合ったBから、荷物を預ける荷物として日本まで運んでほしいと依頼され、これを了承し、その荷物を日本に持ち込んだが、荷物の中身は覚せい剤であった。
なお、覚せい剤をみだりに日本に持ち込んだ場合には覚せい剤取締法の輸入罪が成立し、麻薬をみだりに日本に持ち込んだ場合には麻薬及び向精神薬取締法の輸入罪が成立するものとする。
公式解答
2 / 5
正誤・解説
1 /
Aは、Bから預かった荷物の中身は「薬物ではない。」と聞かされていたが、「薬物以外の何か違法なものかもしれない。」と思ってこれを日本に持ち込んだ場合、Aには覚せい剤取締法の輸入罪が成立する。
判例の説明では、覚せい剤を含む身体に有害で違法な薬物であるとの認識が必要で、単に「何か違法なものかもしれない」という程度では覚せい剤輸入の故意はないとされる。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
2 /
Aは、Bから預かった荷物の中身は「覚せい剤である。」と思ったものの、覚せい剤を日本に持ち込むことは法律上禁止されていないと考えてこれを日本に持ち込んだ場合、Aには覚せい剤取締法の輸入罪が成立する。
38条3項本文により、法律の不知があっても、それによって犯罪の故意がなかったとはいえない。覚せい剤であると認識して持ち込めば輸入罪が成立する。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く刑法38条第3項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法38条第3項―現行条文本文
法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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3 /
Aは、Bから預かった荷物の中身は「覚せい剤である。」と聞かされたものの、覚せい剤が違法な薬物であることを知らず、「覚せい剤とは高価な化粧品のことである。」と認識してこれを日本に持ち込んだ場合でも、「覚せい剤」という認識がある以上、Aには覚せい剤取締法の輸入罪が成立する。
判例は、対象物が違法薬物であるという認識まで必要とし、名称だけの認識では故意を欠くとする。したがって、違法性の認識がない以上、輸入罪は成立しない。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く刑法38条第3項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
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刑法38条第3項―現行条文本文
法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
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4 /
Aは、Bから預かった荷物の中身は「覚せい剤かもしれないし、もしかしたら麻薬かもしれない。」と思ってこれを日本に持ち込んだ場合、Aには客体の認識に錯誤があり、麻薬及び向精神薬取締法の輸入罪の法定刑が覚せい剤取締法の輸入罪の法定刑よりも軽いときには、Aには麻薬及び向精神薬取締法の輸入罪が成立する。
判例の説明では、覚せい剤でも麻薬でも違法薬物である認識があれば故意は欠けない。客体の錯誤があっても、法定刑の軽重で麻薬輸入罪を選ぶという整理にはならない。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く刑法38条第3項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法38条第3項―現行条文本文
法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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5 /
Aは、Bから預かった荷物の中身は「覚せい剤ではないが、麻薬である。」と思ってこれを日本に持ち込んだ場合、覚せい剤取締法の輸入罪の法定刑と麻薬及び向精神薬取締法の輸入罪の法定刑が同じときには、Aには覚せい剤取締法の輸入罪が成立する。
判例の説明では、麻薬と覚せい剤は犯罪構成要素として実質的に重なる範囲があり、両罪の法定刑が同じなら、覚せい剤と誤認した錯誤は麻薬輸入罪の故意を妨げない。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く刑法38条第3項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法38条第3項―現行条文本文
法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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全体要旨
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