刑法 第53問
教材: 刑法①
司法試験 H26 第13問
論点: 論点未取得
問題
問題画像

抽出問題文を表示
【見解】
A説:故意の有無については、構成要件を基準にして判断すべきであり、殺人罪においては、行為者の認識した事実と発生した事実が、およそ「人を殺す」という点で一致していれば故意が認められる。
B説:故意の有無については、構成要件を基準にして判断すべきであるが、殺人罪においては、行為者の認識した事実と発生した事実が、「その人を殺す」という点で一致していなければ故意は認められない。
【記述】
1.A説に対しては、客体の錯誤と方法の錯誤の区別が必ずしも明らかではない場合があり、その場合の故意の有無につき、どのように判断するのか明確ではないとの批判がある。
2.B説に対しては、故意以外の構成要件該当性は法益主体ごとに判断するのに、故意の有無についてのみ法益主体の相違を問題にしないのは論理的でないとの批判がある。
3.侵害が生じた客体に錯誤はないが、侵害に至る因果関係に錯誤がある場合の故意の有無について、A説からB説による差はない。
4.駅のホームにいた人を甲だと思い、甲を殺そうと考え、電車が近づいてきたときにその人をホームから突き落としてれき死させたところ、その人が甲ではなく、別人の乙であった場合、A説・B説のいずれによっても、乙に対する殺人罪の故意が認められることになる。
5.狩猟中、動く物体を見付け、これを日頃から恨みを抱いていた甲だと思い、甲を殺そうと考え、その動く物体を狙って猟銃を発砲し、これに弾丸を命中させたが、実際に弾丸が命中したのは、甲ではなく、甲の飼い犬であった場合、A説によれば器物損壊罪の故意が認められ、B説によれば同罪の故意が認められないことになる。
公式解答
3 / 4
正誤・解説
1 /
A説に対しては、客体の錯誤と方法の錯誤の区別が必ずしも明らかではない場合があり、その場合の故意の有無につき、どのように判断するのか明確ではないとの批判がある。
誤り。説明では、この批判はB説に対するものとされている。A説は、認識事実と発生事実が「人を殺す」点で一致すれば足りるとして整理されている。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
2 /
B説に対しては、故意以外の構成要件該当性は法益主体ごとに判断するのに、故意の有無についてのみ法益主体の相違を問題にしないのは論理的でないとの批判がある。
誤り。説明では、この批判はA説に対するものとされている。B説は「その人を殺す」点で一致しなければならず、法益主体の相違を問題にする立場である。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
3 /
侵害が生じた客体に錯誤はないが、侵害に至る因果関係に錯誤がある場合の故意の有無について、A説からB説による差はない。
正しい。客体の同一性に問題がなく、因果経過の錯誤だけなら、A説・B説いずれでも故意が認められると説明されている。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
4 /
駅のホームにいた人を甲だと思い、甲を殺そうと考え、電車が近づいてきたときにその人をホームから突き落としてれき死させたところ、その人が甲ではなく、別人の乙であった場合、A説・B説のいずれによっても、乙に対する殺人罪の故意が認められることになる。
正しい。A説でもB説でも、結果として乙を殺害しており、認識した事実と発生した事実がそれぞれの基準で一致すると説明されている。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
5 /
狩猟中、動く物体を見付け、これを日頃から恨みを抱いていた甲だと思い、甲を殺そうと考え、その動く物体を狙って猟銃を発砲し、これに弾丸を命中させたが、実際に弾丸が命中したのは、甲ではなく、甲の飼い犬であった場合、A説によれば器物損壊罪の故意が認められ、B説によれば同罪の故意が認められないことになる。
誤り。説明では、A説でもB説でも、認識した事実と発生した事実が器物損壊の点で一致しないため、器物損壊罪の故意は認められないとされている。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
全体要旨
解説画像


自己評価
問題時間・解説時間は、 別ページへ移動した時点で確定します。
学習メモ
入力中の内容はこの端末へ自動的に下書き保存されます。 「メモを保存」を押すと改訂履歴へ追加し、 ログイン中はSupabaseへ同期します。
メモの保存履歴
過去版を編集欄へ復元しただけでは下書きです。 「メモを保存」を押すと新しい版として保存されます。