刑法 第42問
教材: 刑法①
予備試験 H25 第7問
論点: 故意
問題
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公式解答
2 / 4
正誤・解説
1 /
暴力団組長甲は、配下組員乙に対し、「もし、Aがこちらの要求を聞き入れなかったら、Aを殺してこい。Aがこちらの要求を聞き入れるのであれば、Aを殺す必要はない。」と指示し、乙にけん銃を手渡した上、乙を対立する暴力団組員Aのところに行かせた。乙は、Aが要求を聞き入れなかったので、Aをけん銃で射殺した。甲には殺人罪の故意が認められる。
判例は、被害者の殺害を一定条件の発生にかからせていても、殺害計画を実行しようとする意思が明確であれば、故意を否定しないとしている。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く
刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
甲は、駐車場で他人の所有する自動車に放火し、公共の危険を生じさせた。その際、甲は、公共の危険が発生するとは認識していなかった。甲には建造物等以外放火罪の故意は認められない。
判例は、放火の故意成立に公共の危険発生の認識までは不要とする。したがって、その認識がないことだけで故意を否定するのは誤り。
根拠条文:刑法110条第1項・e-Govで法令を開く
刑法110条第1項―現行条文本文
放火して、前二条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
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3 /
甲は、乙から、乙が窃取してきた貴金属類を、乙が盗品かもしれないと思いながら、あえて買い取った。甲には盗品等有償譲受罪の故意が認められる。
盗品等有償譲受罪は、買い受ける物が盗品であることを確定的に知ることまでは不要で、盗品かもしれないと思いながら受け取る意思で足りるとされる。
根拠条文:刑法256条第2項・e-Govで法令を開く
刑法256条第2項―現行条文本文
前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の拘禁刑及び五十万円以下の罰金に処する。
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4 /
覚せい剤が含まれている錠剤を所持していた甲は、同錠剤について、身体に有害で違法な薬物類であるとの認識はあったが、覚せい剤や麻薬類ではないと認識していた。甲には覚せい剤取締法違反(覚せい剤所持)の罪の故意が認められる。
判例は、覚せい剤を含む錠剤の所持について、身体に有害で違法な薬物との認識だけでは足りず、覚せい剤を含むとの認識がない以上、故意を否定している。
5 /
甲は、Aを殺害しようと考え、Aに向けてけん銃を発射し、弾丸をAに命中させAを死亡させたが、同弾丸は、Aの身体を貫通し甲が認識していなかったBにも命中し、Bも死亡した。甲にはA及びBに対する殺人罪の故意が認められる。
判例は、狙った相手に対する殺意があれば、認識していなかった別人に結果が及んでも、法定の範囲内で一致する限り故意を肯定する。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く
刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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