刑法 第32問
教材: 刑法①
司法試験 H20 第1問
論点: 因果関係
問題
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【事例】
甲が乙に対して激しい暴行を加え、そのまま放置すれば1日後には死亡するような脳内出血の傷害を負わせ、その場を立ち去った。その直後に、乙は通行人に発見され、救急車で病院に搬送されることとなったが、その途中で救急車が大型トラックと衝突し、乙は、この事故により1時間後に内臓破裂のため死亡した。
【見解】
A. 予測不可能な介在事情によって死期が早められなかったと認められるときに限り、実行行為と死亡の結果との間に因果関係が認められる。
B. 予測不可能な介在事情によって死期が早められたとしても、被害者の死因が、実行行為により形成された傷害によって死亡したであろう場合の死因と同一であるときには、実行行為と死亡の結果との間に因果関係が認められる。
C. 予測不可能な介在事情によって死期が早められたとしても、実行行為と死亡の結果との間に条件関係があるときには、実行行為と死亡の結果との間に因果関係が認められる。
公式解答
5. C
正誤・解説
A /
予測不可能な介在事情によって死期が早められなかったと認められるときに限り、実行行為と死亡の結果との間に因果関係が認められる。
説明では、救急車とトラックの衝突は予測不可能な介在事情だが、被害者が1時間後に内臓破裂で死亡した以上、「死期が早められなかった」ことまではいえないとしてAは認められないとされている。
B /
予測不可能な介在事情によって死期が早められたとしても、被害者の死因が、実行行為により形成された傷害によって死亡したであろう場合の死因と同一であるときには、実行行為と死亡の結果との間に因果関係が認められる。
説明では、実行行為で形成された傷害による死亡の場合と、介在事情による実際の死亡原因とが同じとはいえないとして、Bは認められないとされている。
C /
予測不可能な介在事情によって死期が早められたとしても、実行行為と死亡の結果との間に条件関係があるときには、実行行為と死亡の結果との間に因果関係が認められる。
説明では、甲が脳内出血の傷害を負わせていなければ、救急搬送中の事故で1時間後に死亡することもなかったとして、条件関係がある以上、因果関係を認めるとしている。
全体要旨
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