刑法 第31問
教材: 刑法①
司法試験 H27 第3問
論点: 因果関係
問題
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公式解答
正解 / 21211
正誤・解説
A /
甲は、自宅に遊びに来た友人Vの態度に腹を立て、その頭部を平手で1回殴打したところ、Vが家から出て行ったので、謝りながらVを追い掛けた。Vは、甲が謝りながら追い掛けてきたことに気付きたが、甲と話をしたくなかったので、甲に追い付かれないように、あえて遮断機が下りていた踏切に入ったところ、列車にひかれ、内臓破裂により死亡した。(甲がVの頭部を平手で1回殴打した行為)
正解は「2」。判例の枠組みでは、暴行から逃れる方法として著しく不自然・不相当な行動とはいえない場合に限り因果関係が認められるが、本件ではそのような事情がなく、踏切進入による死亡は甲の暴行に起因するとまではいえない。
B /
甲は、マンション4階の甲方居間で、Vの頭部や腹部を木刀で多数回殴打した。Vは、このままでは殺されると思い、甲の隙を見て逃走することを決意し、窓からすぐ隣のマンションのベランダに飛び移ろうとしたが、これに失敗して転落し、脳挫滅により死亡した。(甲がVの頭部や腹部を木刀で多数回殴打した行為)
正解は「1」。継続的な暴行から逃れる過程で、被害者がとっさに選択した逃走行動により生じた死亡であれば、暴行と死亡との間の因果関係が認められる。
C /
甲は、Vに致死量の毒薬を飲ませたが、その毒薬が効く前に、Vは、事情を知らない乙に出刃包丁で腹部を刺されて失血死した。(甲がVに致死量の毒薬を飲ませた行為)
正解は「2」。毒薬が発現する前に別原因で死亡しており、甲の行為がそのまま死亡結果に結び付いたとはいえないため、因果関係は否定される。
D /
甲は、路上でVの頭部を木刀で多数回殴打し、これにより直ちに治療しなければ数時間後には死亡するほどの脳出血を伴う傷害をVに負わせ、倒れたまま動けないVを残して立ち去ったところ、たまたま通り掛かった事情を知らないが、Vの頭部を1回蹴り付け、Vは、当初の脳出血が悪化し、死期が若干早まって死亡した。(甲がVの頭部を木刀で多数回殴打した行為)
正解は「1」。第三者の加害行為が介在しても、先行行為が死亡を早めた一因といえる場合には因果関係が否定されない。
E /
甲は、面識のないVが電車内で酔って絡んできたため、Vの顔面を拳で1回殴打したところ、もともとVは特殊な病気により脳の組織が脆弱となっており、その1回の殴打で脳の組織が崩壊し、その結果Vが死亡した。(甲がVの顔面を拳で1回殴打した行為)
正解は「1」。行為時に特殊事情を知らなくても予見できなくても、その行為が特殊事情と相まって死亡結果を生じさせたなら因果関係は認められる。
全体要旨
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