刑法 第18問
教材: 刑法①
司法試験 R06 第2問
論点: 間接正犯
問題
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公式解答
3. イ ウ
正誤・解説
ア /
甲は,真冬の深夜,甲から暴行を受けて衰弱したAを河川堤防上に連れて行き,未必の殺意をもって,Aを路地で護岸際で追い詰め,さらに,Aに対して蹴りを加わる態度を示したため,逃げ場を失ったAが足を滑らせて堤防から3メートル下の川に転落して溺死した。この場合,甲に殺人罪は成立しない。
解説では、被告人の態度により被害者を追い詰めて転落・溺死させた事案について、殺意が認められ殺人罪が成立するとされている。したがって「成立しない」は誤り。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く
刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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イ /
非科学的な力による難病治療を標榜していた甲は,小児Aがインスリンを定期的に摂取しなければ死亡する現実的な危険性がある重度の糖尿病患者であることを認識しながら,甲を信頼するAの母親Bに対し,Aへのインスリンの不投与を執ようかつ強度に働き掛けた。Bは,Aを完治させるために甲の指導に従う以外に方法はないと考え,Aへのインスリン投与という期待される作為に出ることができない精神状態に陥り,甲から言われるままAへのインスリン投与を中止したため,Aはその後間もなく死亡した。この場合,甲に殺人罪が成立する。
解説では、母親を介して被害者へのインスリン投与を妨げ、被害者を死亡させた事案について殺人罪成立とされている。因果関係のある不作為犯的態様として評価される。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く刑法235条・e-Govで法令を開く刑法213条・e-Govで法令を開く
刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
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刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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刑法213条―現行条文本文
第二百十三条 (同意堕胎及び同致死傷)
女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させた者は、二年以下の拘禁刑に処する。
よって女子を死傷させた者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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ウ /
甲は,Aの殺害を企て,致死量の毒物を混入した砂糖を,情を知らない郵便配達員を介して,贈答品を装ってAに郵送し,Aがこれを受領したが,Aは,毒物の混入に気付いたため,同砂糖を食用に供することはなかった。この場合,甲に殺人未遂罪が成立する。
解説では、毒物入りの食品を被害者に到達させて中毒死に至る危険を生じさせた時点で、殺人既遂ではなく未遂として評価できるとされている。
根拠条文:刑法199条・e-Govで法令を開く刑法235条・e-Govで法令を開く刑法213条・e-Govで法令を開く
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第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
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第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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第二百十三条 (同意堕胎及び同致死傷)
女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させた者は、二年以下の拘禁刑に処する。
よって女子を死傷させた者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
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エ /
甲は,Aに成り済ましてAの管理する資材置場に保管されていたA所有の建設機械を自己の所有物であるかのように装って中古機業者Bに売却し,甲をAと思い込んでいたBが甲との約定に基づき同建設機械を同置場から搬出した。この場合,甲にAに対する窃盗罪は成立しない。
解説では、欺罔により第三者をして搬出させる形でも、被害者の占有を排除して財物を取得する以上、窃盗罪が成立するとされている。
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刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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オ /
医師ではない甲は,妊婦であるAから依頼を受けてAの堕胎手術を開始したが,医術により胎児を排出しなければAの生命に危険を及ぼすおそれが生じたため,医師であるBに胎児の排出を求めた。Bは,Aの生命に対する危険を避けるための胎児をAの母体外に排出させた場合,Bに緊急避難が成立する場合,甲に同意堕胎罪は成立しない。
解説では、医師Bの緊急避難が認められても、甲について同意堕胎罪の成立を否定するものではないとされている。
根拠条文:刑法213条・e-Govで法令を開く
刑法213条―現行条文本文
第二百十三条 (同意堕胎及び同致死傷)
女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させた者は、二年以下の拘禁刑に処する。
よって女子を死傷させた者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
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全体要旨
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