刑事訴訟法 第343問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H24 第23問
論点: 捜査機関が行う撮影
問題
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公式解答
5. エ オ
正誤・解説
p1 /
個人みだりにその容貌・姿態を撮影されない自由を有しているから、公道を歩行中の人に対する警察官による容貌等の写真撮影は、撮影される本人の同意がなく、また裁判官の令状がない場合には、現に犯罪が行われ若しくは行われた後間がないと認められる場合であって、証拠保全の必要性及び緊急性があり、その撮影が一般的に許容される限度を超えない相当な方法をもって行われるとき以外は許されない。
判例は、警察による容貌等撮影を一般に無制限に認めず、必要性・緊急性や相当方法がある場合に限り許容するが、アは「令状がない限り常に許されない」と読める点で言い過ぎ。
根拠条文:日本国憲法13条・e-Govで法令を開く日本国憲法2条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法218条第2項・e-Govで法令を開く
日本国憲法13条―現行条文本文
第十三条
すべて国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
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日本国憲法2条第1項―現行条文本文
皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
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刑事訴訟法218条第2項―現行条文本文
差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。
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p2 /
身体の拘束を受けている被疑者は、既に身体の拘束という強制処分を受けている以上、ある程度の処分は別個の令状なくして許されるから、身体検査令状の発付を受けることなく、被疑者を全裸にしてその身体を写真撮影することができる。
身体拘束があるからといって、全裸撮影まで当然に許されるわけではない。218条3項の趣旨上、裸にしない限りは令状不要とする限定があり、全裸撮影は別途問題となる。
根拠条文:刑事訴訟法218条第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法218条第3項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法218条第2項―現行条文本文
差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。
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刑事訴訟法218条第3項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、電磁的記録提供命令をする場合において、必要があるときは、裁判官の許可を受けて、当該電磁的記録提供命令を受ける者に対し、一年を超えない期間を定めて、みだりに当該電磁的記録提供命令を受けたこと及び当該電磁的記録提供命令により提供を命じられた電磁的記録を提供し又は提供しなかつたことを漏らしてはならない旨を命ずることができる。
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p3 /
捜査機関が、捜査の必要のため、宅配便業者の了解を得て、その運送過程下にある宅配便荷物を借り受けた上、荷送人や荷受人の承諾を得ることなく、これに外部からエックス線を照射して内容物の射影を撮影する行為は、宅配便荷物の外部から照射したエックス線の射影により内容物の形状や材質をうかがい知ることができるにとどまるから、プライバシー等の侵害の程度が大きいとはいえず、任意捜査として許される。
判例は、宅配便荷物へのX線検査は内容物をうかがい知ることができ、荷送人・荷受人のプライバシーを大きく侵害し得るとして、検証としての要件を満たさない任意捜査とはいえないとする。
p4 /
捜査官が被疑者に犯行状況を再現させた結果を記録した実況見分調書で、立証趣旨を「犯行状況」とする書面の写真部分については、弁護人が証拠とすることについて同意しなかった場合であっても、刑事訴訟法第321条第3項所定の要件のほか、同法第322条第1項所定の要件を満たせば証拠能力が認められる。
被告人が供述者となる書面としての写真部分は、再現者の供述内容を含むため、321条3項だけでなく、被告人供述書面に関する322条1項の要件も問題となる。
根拠条文:日本国憲法2条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法321条第3項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法322条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法326条・e-Govで法令を開く
日本国憲法2条第1項―現行条文本文
皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
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刑事訴訟法321条第3項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員の検証の結果を記載した書面は、その供述者が公判期日において証人として尋問を受け、その真正に作成されたものであることを供述したときは、第一項の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。
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刑事訴訟法322条第1項―現行条文本文
被告人が作成した供述書又は被告人の供述を録取した書面で被告人の署名若しくは押印のあるものは、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とするものであるとき、又は特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り、これを証拠とすることができる。
但し、被告人に不利益な事実の承認を内容とする書面は、その承認が自白でない場合においても、第三百十九条の規定に準じ、任意にされたものでない疑があると認めるときは、これを証拠とすることができない。
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刑事訴訟法326条―現行条文本文
第三百二十六条
検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第三百二十一条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。
被告人が出頭しないでも証拠調を行うことができる場合において、被告人が出頭しないときは、前項の同意があつたものとみなす。
但し、代理人又は弁護人が出頭したときは、この限りでない。
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p5 /
捜索差押え時の写真撮影の可否については、捜索差押手続の適法性を担保するため、あるいは、証拠物の証拠価値を保存するための写真撮影であれば、捜索差押えに付随する処分として、許される。捜索差押許可状による捜索差押えの際に、捜索差押許可状を立会人に示している状況や、捜索の現場で差し押さえるべき物が発見された状況を写真撮影するのは、いずれも許される。
捜索差押えに付随する必要な処分として、手続の適法性確保や証拠価値保存のための撮影は許される。許可状の提示状況や差押え対象発見状況の撮影もその例として認められる。
根拠条文:刑事訴訟法111条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法222条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法111条―現行条文本文
第百十一条
差押状又は捜索状の執行については、錠を外し、封を開き、その他必要な処分をすることができる。
公判廷で差押え又は捜索をする場合も、同様とする。
前項の処分は、押収物についても、これをすることができる。
電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)により電磁的記録を提供させたときは、当該電磁的記録の内容を確認するための措置をとることその他必要な処分をすることができる。
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刑事訴訟法222条第1項―現行条文本文
第九十九条第一項、第百条、第百二条、第百三条から第百五条まで、第百十条、第百十条の二前段、第百十一条第一項前段及び第二項、第百十一条の二前段、第百十二条、第百十四条、第百十五条、第百十八条、第百十九条、第百二十条第一項、第百二十一条第一項及び第二項、第百二十二条、第百二十三条第一項から第三項まで並びに第百二十四条の規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条、第二百二十条及び前条の規定によつてする押収又は捜索について、第百十条の規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条の規定によつてする電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)について、第百五条の二、第百十条、第百十一条第三項、第百二十条第二項及び第三項並びに第百二十三条の二第一項の規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条の規定によつてする電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)(当該電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させることを含む。)について、第百十条、第百十一条の二前段、第百十二条、第百十四条、第百十八条、第百二十九条、第百三十一条及び第百三十七条から第百四十条までの規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条又は第二百二十条の規定によつてする検証について、それぞれ準用する。
ただし、司法巡査は、第百二十二条から第百二十四条までに規定する処分をすることができない。
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全体要旨
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