刑事訴訟法 第319問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H18 第38問
論点: 控訴審
問題
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【審理経過】
検察官は、「被告人は、平成○年○月○日、H市内において、Vに対し、ナイフ1本を示すなど、兇器を示して脅迫した。」旨の暴力行為等処罰に関する法律違反事件1件(以下、同公訴事実を「本件公訴事実」という。)を起訴した。
第一審は、本件公訴事実について、被告人を無罪とする旨理由中で説示した上、「被告人は、業務その他正当な理由による場合でないのに、平成○年○月○日、H市内において、ナイフ1本を携帯した。」旨の銃刀法刃剣類等取締法違反の事実(以下「本件犯罪事実」という。)を認定し、被告人を罰金10万円に処し、本件公訴事実には本件犯罪事実の主張も含まれているので、訴因変更の手続は不要である旨判示した。
被告人は、第一審判決中の有罪部分について控訴を申し立てたが、検察官は、控訴を申し立てなかった。
原審は、本件公訴事実と併合罪の関係にあって起訴されていない本件犯罪事実を認定し有罪の判決をした第一審判決には、刑事訴訟法第378条第3号後段の審判の請求を受けていない事件について判決をした違法があるから、破棄を免れない。」旨の弁護人の控訴趣意をいれるとともに、職権調査の結果によれば、本件公訴事実について被告人を無罪とする旨主文で言い渡していない第一審判決には、同号前段の審判の請求を受けた事件について判決をしなかった違法もあると認められる旨判断して、第一審判決中の有罪部分を破棄し本件を第一審裁判所に差し戻した。
公式解答
5
正誤・解説
1 /
①
正解組合せは、判旨の文脈から「控訴を申し立てた」が入る。第一審有罪部分のみが控訴審に移り、検察官は控訴していない事実関係を押さえる。
根拠条文:刑事訴訟法378条第3号・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法378条第3号―現行条文本文
第三百七十八条
左の事由があることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつてその事由があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
一 不法に管轄又は管轄違を認めたこと。
二 不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと。
三 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたこと。
四 判決に理由を附せず、又は理由にくいちがいがあること。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
②
「本件公訴事実は、被告人の控訴申立てに伴い、法律上当然に原審に(移審)係属するところとなった」の趣旨。
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刑事訴訟法378条第3号―現行条文本文
第三百七十八条
左の事由があることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつてその事由があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
一 不法に管轄又は管轄違を認めたこと。
二 不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと。
三 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたこと。
四 判決に理由を附せず、又は理由にくいちがいがあること。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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3 /
③
文脈上は、原審が本件公訴事実を「破棄しない」で第一審裁判所に差し戻すか、自ら判断するかが問題となるが、正解は「自判」。
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刑事訴訟法378条第3号―現行条文本文
第三百七十八条
左の事由があることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつてその事由があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
一 不法に管轄又は管轄違を認めたこと。
二 不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと。
三 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたこと。
四 判決に理由を附せず、又は理由にくいちがいがあること。
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4 /
④
判旨中の④は、第一審判決の結論としての「無罪」を指す。控訴審はその結論を前提に違法性を論じている。
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第三百七十八条
左の事由があることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつてその事由があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
一 不法に管轄又は管轄違を認めたこと。
二 不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと。
三 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたこと。
四 判決に理由を附せず、又は理由にくいちがいがあること。
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5 /
⑤
判旨は、原審としては「差戻し」ではなく「移送」して被告人に対し無罪を言い渡すべきだった、という構造をとる。
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第三百七十八条
左の事由があることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつてその事由があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
一 不法に管轄又は管轄違を認めたこと。
二 不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと。
三 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたこと。
四 判決に理由を附せず、又は理由にくいちがいがあること。
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6 /
⑥
公訴提起に関する手続が法定に適合している場合に準じて、判決をするのが相当とする趣旨で「自判」が入る。
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第三百七十八条
左の事由があることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつてその事由があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
一 不法に管轄又は管轄違を認めたこと。
二 不法に、公訴を受理し、又はこれを棄却したこと。
三 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたこと。
四 判決に理由を附せず、又は理由にくいちがいがあること。
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全体要旨
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