刑事訴訟法 第299問
教材: 刑事訴訟法②
予備試験 R06 第20問
論点: 弾劾訴追
問題
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【見解】
「刑事訴訟法第328条は、公判準備又は公判期日における被告人、証人その他の者の供述が、別の機会にしたその者の供述と矛盾する場合に、矛盾する供述をしたと自身の立証を許すことにより、公判準備又は公判期日におけるその者の供述の信用性の減殺を図ることを許容する趣旨のものであり、別の機会に矛盾する供述をしたという事実の立証については、同法が定める厳格な証明を要する趣旨である。
そうすると、同条により許容される証拠は、信用性を争う供述をした者のそれと矛盾する内容の供述が、同人の供述書、供述を録取した書面(同法が定める要件を満たすものに限る。)又は同人の供述を聞いたとする者の公判期日の供述の中に現れている部分に限られるというべきである。」
公式解答
正解 / 11212
正誤・解説
ア /
Wの知人Zによる、「Wは、本件の翌日に、『私は昨日BがVを包丁で刺すのを見た。』と言っていた。」とする公判期日の供述
公判期日における第三者Zの供述で、Wの別機会の発言内容がそのまま現れている。見解のいう「同人の供述を聞いたとする者の公判期日の供述」に当たり、328条で許容される。
根拠条文:刑事訴訟法328条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法328条―現行条文本文
第三百二十八条
第三百二十一条乃至第三百二十四条の規定により証拠とすることができない書面又は供述であつても、公判準備又は公判期日における被告人、証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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イ /
本件当日の日付のWの日記で、「今日BがVを包丁で刺すのを見てしまった。」との記載があるもの
W自身の供述書面であり、別機会の供述内容が記載されている。見解のいう「同人の供述書」に当たるため、328条で許容される。
根拠条文:刑事訴訟法328条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法328条―現行条文本文
第三百二十八条
第三百二十一条乃至第三百二十四条の規定により証拠とすることができない書面又は供述であつても、公判準備又は公判期日における被告人、証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができる。
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ウ /
Wが本件の捜査段階において司法警察員Kの聞き込みに応じてした「私はBがVを包丁で刺すのを見た。」という供述が記載されている、K作成に係る捜査報告書で、Wの署名及び押印がないもの
捜査報告書に記載があっても、Wの署名押印がないため、見解のいう「供述を録取した書面(同法が定める要件を満たすもの)」に当たらない。したがって328条で許容されない。
根拠条文:刑事訴訟法328条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法321条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法328条―現行条文本文
第三百二十八条
第三百二十一条乃至第三百二十四条の規定により証拠とすることができない書面又は供述であつても、公判準備又は公判期日における被告人、証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができる。
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刑事訴訟法321条第1項―現行条文本文
被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り、これを証拠とすることができる。
一 裁判官の面前(映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法による場合を含む。次号において同じ。)における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は供述者が公判準備若しくは公判期日において前の供述と異なつた供述をしたとき。
二 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。
ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。
三 前二号に掲げる書面以外の書面については、供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明又は国外にいるため公判準備又は公判期日において供述することができず、かつ、その供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものであるとき。
ただし、その供述が特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限る。
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エ /
Wが本件の捜査段階において司法警察員の取調べを受けてした「私はBがVを包丁で刺すのを見た。」という供述を録取した書面で、Wの署名及び押印があるもの
Wの供述を録取した書面で、署名押印もあるので、見解のいう要件を満たす「供述を録取した書面」に当たる。よって328条で許容される。
根拠条文:刑事訴訟法328条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法321条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法328条―現行条文本文
第三百二十八条
第三百二十一条乃至第三百二十四条の規定により証拠とすることができない書面又は供述であつても、公判準備又は公判期日における被告人、証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができる。
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刑事訴訟法321条第1項―現行条文本文
被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り、これを証拠とすることができる。
一 裁判官の面前(映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法による場合を含む。次号において同じ。)における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は供述者が公判準備若しくは公判期日において前の供述と異なつた供述をしたとき。
二 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。
ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。
三 前二号に掲げる書面以外の書面については、供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明又は国外にいるため公判準備又は公判期日において供述することができず、かつ、その供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものであるとき。
ただし、その供述が特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限る。
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オ /
Wとは別の地点から本件を目撃したとするYが本件の捜査段階において検察官の取調べを受けてした「私はBがVを包丁で刺すのを見た。」という供述を録取した書面で、Yの署名及び押印があるもの
Yは別の地点から目撃した者で、Wの供述内容を記録した書面ではない。見解のいう「信用性を争う供述をした者」との矛盾供述に当たらず、328条で許容されない。
根拠条文:刑事訴訟法328条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法328条―現行条文本文
第三百二十八条
第三百二十一条乃至第三百二十四条の規定により証拠とすることができない書面又は供述であつても、公判準備又は公判期日における被告人、証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができる。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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