刑事訴訟法 第293問
教材: 刑事訴訟法②
予備試験 R01 第22問
論点: 伝聞証拠
問題
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甲は、平成30年12月15日午後8時頃、H市I町2丁目先路上において、Vに対し、殺意をもって、携帯していた出刃包丁で、同人の胸部を突き刺すなどし、よって、その頃、同所において、同人を胸部刺切創による心臓損傷に基づく出血により失血死させて殺害したとされ、公訴を提起された。
公式解答
22211
正誤・解説
p1 /
甲がVを殺害するに至った経緯を自ら書き記した書面は、甲の署名又は押印のあるものに限り、V殺害の経緯を立証するための証拠として用いることができる。
被告人の供述を録取した書面は、322条1項の対象で、要件は「署名若しくは押印」とされる。記述は「署名又は押印」としており、また内容も322条1項の整理と合わない。
根拠条文:刑事訴訟法322条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法322条第1項―現行条文本文
被告人が作成した供述書又は被告人の供述を録取した書面で被告人の署名若しくは押印のあるものは、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とするものであるとき、又は特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り、これを証拠とすることができる。
但し、被告人に不利益な事実の承認を内容とする書面は、その承認が自白でない場合においても、第三百十九条の規定に準じ、任意にされたものでない疑があると認めるときは、これを証拠とすることができない。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
取調べの際に、甲がVを殺害するに至った経緯についてした供述を録取した書面で、甲の署名又は押印のあるものは、その供述が検察官の面前でされたものであるときに限り、V殺害の経緯を立証するための証拠として用いることができる。
322条1項は、被告人の供述を録取した書面につき、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とする場合などに証拠能力を認める規定であり、検察官面前供述に限られない。
根拠条文:刑事訴訟法322条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法322条第1項―現行条文本文
被告人が作成した供述書又は被告人の供述を録取した書面で被告人の署名若しくは押印のあるものは、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とするものであるとき、又は特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り、これを証拠とすることができる。
但し、被告人に不利益な事実の承認を内容とする書面は、その承認が自白でない場合においても、第三百十九条の規定に準じ、任意にされたものでない疑があると認めるときは、これを証拠とすることができない。
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p3 /
検察官による取調べの際に、甲が、Vを殺害したことを認めた供述を録取した書面で、甲の署名又は押印のあるものは、その供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものであるときに限り、Vを殺害したことを立証するための証拠として用いることができる。
322条1項は「犯罪事実の存否の証明に欠くことができない」といった一般要件を置いていない。被告人に不利益な事実の承認を内容とする供述書面か、特に信用すべき状況下の供述書面かが問題となる。
根拠条文:刑事訴訟法322条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法322条第1項―現行条文本文
被告人が作成した供述書又は被告人の供述を録取した書面で被告人の署名若しくは押印のあるものは、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とするものであるとき、又は特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り、これを証拠とすることができる。
但し、被告人に不利益な事実の承認を内容とする書面は、その承認が自白でない場合においても、第三百十九条の規定に準じ、任意にされたものでない疑があると認めるときは、これを証拠とすることができない。
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p4 /
検察官による取調べの際に、甲が、平成30年12月14日午後7時頃、Vの胸部刺切創の大きさと合致する出刃包丁を購入したことを認めた供述を録取した書面で、甲の署名又は押印のあるものは、その供述が任意にされたものでない疑いがないときに限り、甲がVを殺害するために出刃包丁を購入したことを立証するための証拠として用いることができる。
被告人に不利益な事実の承認を内容とする供述書面で、署名又は押印があり、かつ任意性に疑いがなければ322条1項で証拠能力が認められる。購入事実が殺害目的を裏付ける不利益事実の承認に当たり得る。
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刑事訴訟法322条第1項―現行条文本文
被告人が作成した供述書又は被告人の供述を録取した書面で被告人の署名若しくは押印のあるものは、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とするものであるとき、又は特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り、これを証拠とすることができる。
但し、被告人に不利益な事実の承認を内容とする書面は、その承認が自白でない場合においても、第三百十九条の規定に準じ、任意にされたものでない疑があると認めるときは、これを証拠とすることができない。
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p5 /
検察官による取調べの際に、甲が、平成30年12月15日午後8時頃、隣のJ市にいたため、Vを殺害することは不可能であった旨を述べた供述を録取した書面で、甲の署名又は押印のあるものは、その供述が特に信用すべき状況の下になされたものであるときに限り、Vが殺害された当時、甲が犯行の場所にいなかったことを立証するための証拠として用いることができる。
被告人に不利益な事実の承認を内容としない供述書面でも、特に信用すべき状況の下の供述なら322条1項で証拠能力が認められる。アリバイ供述がこれに当たり得る。
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刑事訴訟法322条第1項―現行条文本文
被告人が作成した供述書又は被告人の供述を録取した書面で被告人の署名若しくは押印のあるものは、その供述が被告人に不利益な事実の承認を内容とするものであるとき、又は特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限り、これを証拠とすることができる。
但し、被告人に不利益な事実の承認を内容とする書面は、その承認が自白でない場合においても、第三百十九条の規定に準じ、任意にされたものでない疑があると認めるときは、これを証拠とすることができない。
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全体要旨
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