刑事訴訟法 第270問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H25 第32問
論点: 補強証拠の要否
問題
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【見解】
I. 甲を有罪とするには、この供述につき補強証拠を要する。
II. 甲を有罪とするには、この供述につき補強証拠を要しない。
【記述】
ア.IIの見解に対しては、他に補強証拠がない限り、否認した甲は有罪、自白した乙は無罪になり、事実を合一的に確定できないという批判がある。
イ.自白の証明力の過大評価を防止するという刑事訴訟法第319条第2項の規定の趣旨からすれば、本人の自白と共犯者の自白を区別する理由がないと考えると、Iの見解に結び付く。
ウ.本人の自白は、証明力が過大に評価される点に危険があるが、共犯者の自白は、被告人の引き込みや責任転嫁をする点に危険があり、その危険は異なると考えると、Iの見解に結び付く。
エ.刑事訴訟法第319条第2項の規定は、自由心証主義の例外であるから限定的に解すべきであると考えると、IIの見解に結び付く。
オ.共犯者である乙の自白は、甲の公判においては、反対尋問による吟味を経ることになるため証明力が高いと考えると、Iの見解に結び付く。
公式解答
4. ウ オ
正誤・解説
p1 /
IIの見解に対しては、他に補強証拠がない限り、否認した甲は有罪、自白した乙は無罪になり、事実を合一的に確定できないという批判がある。
説明文で「ア ○」とされている。II説への批判として、補強証拠がないと否認者のみ有罪・自白者のみ無罪となり、事実認定が一致しないという指摘である。
根拠条文:刑事訴訟法319条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第2項―現行条文本文
被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
自白の証明力の過大評価を防止するという刑事訴訟法第319条第2項の規定の趣旨からすれば、本人の自白と共犯者の自白を区別する理由がないと考えると、Iの見解に結び付く。
説明文で「イ ○」。自白の過大評価防止の趣旨から、本人の自白と共犯者の自白を区別しないなら、共犯者供述にも補強証拠を要するI説に近づく。
根拠条文:刑事訴訟法319条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第2項―現行条文本文
被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
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p3 /
本人の自白は、証明力が過大に評価される点に危険があるが、共犯者の自白は、被告人の引き込みや責任転嫁をする点に危険があり、その危険は異なると考えると、Iの見解に結び付く。
説明文で「ウ ×」。危険が異なると考えると、共犯者供述を本人自白と同視せず、むしろII説に向かうので、I説に結び付くという部分が誤り。
根拠条文:刑事訴訟法319条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第2項―現行条文本文
被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
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p4 /
刑事訴訟法第319条第2項の規定は、自由心証主義の例外であるから限定的に解すべきであると考えると、IIの見解に結び付く。
説明文で「エ ○」。319条2項を自由心証主義の例外として限定解釈するなら、共犯者の自白に補強証拠を要しないII説に結び付く。
根拠条文:刑事訴訟法319条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第2項―現行条文本文
被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
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p5 /
共犯者である乙の自白は、甲の公判においては、反対尋問による吟味を経ることになるため証明力が高いと考えると、Iの見解に結び付く。
説明文で「オ ×」。反対尋問を経るから証明力が高いというなら、補強証拠不要のII説方向であり、I説に結び付くというのは誤り。
全体要旨
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