刑事訴訟法 第262問
教材: 刑事訴訟法②
予備試験 R04 第25問
論点: 自由法則の根拠
問題
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【見解】
I.任意にされたものではない疑いのある自白は、その内容が虚偽であるおそれがあり、誤判防止のため排除されるべきとする見解
II.任意にされたものではない疑いのある自白は、黙秘権を保障するため排除されるべきとする見解
III.任意にされたものではない疑いのある自白は、違法な手続により得られた結果として排除されるべきとする見解
【記述】
ア.Iの見解に対しては、自白の内容が真実と認められれば、証拠として許容されることになるのではないかとの批判がある。
イ.IIの見解に対しては、供述者の主観的な心理状態に関する事実認定が困難であるという批判がある。
ウ.IIIの見解に対しては、違法な手続により得られた自白の全てが任意にされたものではない疑いがあるとはいえないから、そのような自白が全て刑事訴訟法第319条第1項により排除されるとするのであれば、規定の文言上無理があるという批判がある。
エ.IとIIの見解によれば、強制等により自白や不当に長く抑留又は拘禁された後の自白を不任意自白の例示とみることができる。
オ.IIIの見解によると、被告人側から取調官側に視点を移して、自白獲得手段自体の違法性に着目することになり、刑事訴訟法第319条第1項が「強制、拷問又は脅迫」、「不当に長く抑留又は拘禁」など、自白獲得の手段を列挙していることにも合致すると主張することができる。
公式解答
11111
正誤・解説
I /
任意にされたものではない疑いのある自白は、その内容が虚偽であるおそれがあり、誤判防止のため排除されるべきとする見解
本肢のとおり。任意性のない自白を、虚偽のおそれに着目して誤判防止のため排除する立場である。
根拠条文:刑事訴訟法319条第1項・e-Govで法令を開く日本国憲法38条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第1項―現行条文本文
強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
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日本国憲法38条第2項―現行条文本文
強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
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II /
任意にされたものではない疑いのある自白は、黙秘権を保障するため排除されるべきとする見解
本肢のとおり。任意性のない自白を、黙秘権保障との関係で排除する立場として説明されている。
根拠条文:日本国憲法38条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法319条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法38条第1項―現行条文本文
何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
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刑事訴訟法319条第1項―現行条文本文
強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
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III /
任意にされたものではない疑いのある自白は、違法な手続により得られた結果として排除されるべきとする見解
本肢のとおり。任意性のない自白を、違法収集証拠として排除するという整理である。
根拠条文:刑事訴訟法319条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第1項―現行条文本文
強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
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ア /
Iの見解に対しては、自白の内容が真実と認められれば、証拠として許容されることになるのではないかとの批判がある。
正しい。虚偽排除説では、内容が真実でも任意性が問題となるため、このような批判があり得る。
イ /
IIの見解に対しては、供述者の主観的な心理状態に関する事実認定が困難であるという批判がある。
正しい。黙秘権保障説では、供述者の内心や心理状態を基礎づける認定が難しいという批判がある。
ウ /
IIIの見解に対しては、違法な手続により得られた自白の全てが任意にされたものではない疑いがあるとはいえないから、そのような自白が全て刑事訴訟法第319条第1項により排除されるとするのであれば、規定の文言上無理があるという批判がある。
正しい。違法収集説では、違法な手続の自白と319条1項の文言とのずれが批判点として指摘される。
根拠条文:刑事訴訟法319条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第1項―現行条文本文
強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
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エ /
IとIIの見解によれば、強制等により自白や不当に長く抑留又は拘禁された後の自白を不任意自白の例示とみることができる。
正しい。I・IIはいずれも任意性欠如の根拠を別の観点から捉えつつ、強制等や不当長期抑留後の自白を例示として説明できる。
根拠条文:日本国憲法38条第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法319条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法38条第2項―現行条文本文
強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
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刑事訴訟法319条第1項―現行条文本文
強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
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オ /
IIIの見解によると、被告人側から取調官側に視点を移して、自白獲得手段自体の違法性に着目することになり、刑事訴訟法第319条第1項が「強制、拷問又は脅迫」、「不当に長く抑留又は拘禁」など、自白獲得の手段を列挙していることにも合致すると主張することができる。
正しい。違法収集説は、取調官の側の違法な獲得手段に着目する説明と整合する。
根拠条文:刑事訴訟法319条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法319条第1項―現行条文本文
強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
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全体要旨
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