刑事訴訟法 第254問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H25 第35問
論点: 前科証拠の証拠能力
問題
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【記述】
前科も一つの事実であり、前科証拠は、一般的には犯罪事実について、様々な面で証拠としての価値(①(a. 法律的関連性 b. 自然的関連性))を有している。反面、前科、特に同種前科については、被告人の犯罪性向といった実証的根拠の乏しい人格評価につながりやすく、そのために事実認定を誤らせるおそれがあり、また、これを回避し、同種前科の証明力を合理的な推論の範囲に限定するため、当事者が前科の内容に立ち入った攻撃防御を行う必要が生ずるなど、その取調べに付随して②(a. 争点が拡散する b. 不当な不意打ちになる)おそれもある。したがって、前科証拠は、単に証拠としての価値があるかどうか、言い換えれば、①があるかどうかのみによって証拠能力の有無が決せられるものではなく、前科証拠によって証明しようとする事実について、実証的根拠の乏しい人格評価によって誤った事実認定に至るおそれがないと認められるときに初めて証拠とすることが許されると解すべきである。本件のように、前科証拠を被告人と犯人の同一性の証明に用いる場合についていうならば、前科に係る犯罪事実が③(a. 顕著な特徴 b. 当判の重大性)を有し、かつ、それが起訴に係る犯罪事実と相当程度類似することから、それ自体で両者の犯人が同一であることを合理的に推認させるようなものであって、初めて証拠として採用できるものというべきである。
公式解答
4. ①b ②a ③a
正誤・解説
p1 /
前科証拠は、一般的には犯罪事実について、様々な面で証拠としての価値(①)を有している。
前科証拠も証拠価値を持つが、ここでいうのは法的に証拠として認められうる関連性ではなく、自然的関連性ではない。問題文は判例要約で、その対比から①は「法律的関連性」。
p2 /
前科証拠の取調べに付随して②(a. 争点が拡散する b. 不当な不意打ちになる)おそれもある。
同種前科の取調べでは、内容に立ち入った攻撃防御が必要になり、審理が前科の細部へ広がって争点が拡散しやすい。したがって②は「争点が拡散する」。
p3 /
前科に係る犯罪事実が③(a. 顕著な特徴 b. 当判の重大性)を有し、かつ、それが起訴に係る犯罪事実と相当程度類似することから、両者の犯人が同一であることを合理的に推認させる。
同一性立証に前科を用いるには、前科事実に顕著な特徴があり、起訴事実と相当程度類似していることが必要とされる。したがって③は「顕著な特徴」。
全体要旨
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