刑事訴訟法 第247問
教材: 刑事訴訟法②
予備試験 R05 第22問
論点: 証人尋問
問題
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【事例】乙は、暴力団の構成員である甲と共謀の上、対立する暴力団の構成員が多数在室していた事務所の外壁にガソリンをまいて着火し、同事務所を全焼させたとの現住建造物等放火の事実で逮捕された。乙は、捜査段階で検察官に対し、「私の運転する車で事務所に赴き、甲が同所で降車してガソリンをまいて着火した。甲とは、私の兄である丙の紹介で知り合い、本件で使用した車やガソリンは丙が準備したものである。」などと甲との共謀や丙の関与を認める供述をし、その内容の検察官面前調書が作成された。その後、乙は、甲との共同被告人として起訴され、第1回公判期日では、甲は、公訴事実について、「乙と共謀をしたことはなく、実行行為をしたこともない。」旨を述べて否認し、甲の弁護人は検察官が取調べを請求した前記乙の検察官面前調書について不同意である旨の意見を述べた。一方、乙は、公訴事実を認め、甲と乙の公判は分離された。その後、乙は、甲の公判期日に証人として呼ばれた】【。】【propositions:[{
公式解答
4. イ オ
正誤・解説
ア /
乙は、自らも同一の事件で公訴提起されていることを理由に、下線部(1)の宣誓を拒むことはできない。
154条は証人の宣誓拒否事由を限定しており、共犯者であっても証人である以上、同一事件で起訴されていることだけでは宣誓を拒めない。
根拠条文:刑事訴訟法154条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法154条―現行条文本文
第百五十四条
証人には、この法律に特別の定のある場合を除いて、宣誓をさせなければならない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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イ /
下線部(2)、(3)の尋問方法は、いずれも誘導尋問であり、主尋問では許されない。
下線部(2)は答えを暗示する尋問で主尋問でも許される場合があるが、(3)は弁解を引き出すための誤導尋問であり、主尋問では許されない。
根拠条文:刑事訴訟法199条の3第3項・e-Govで法令を開く
ウ /
下線部(4)において、答えたくない理由が、「自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある」ことであったとしても、乙が証言を拒むことができない場合もある。
157条2項1号は、自己負罪のおそれがあっても、証言拒否が常に認められるわけではなく、裁判所が証言を命ずることがある。
根拠条文:刑事訴訟法146条・e-Govで法令を開く刑事訴訟規則157条の2第1項第1号・e-Govを開く刑事訴訟規則157条の2第1項第2号・e-Govを開く
刑事訴訟法146条―現行条文本文
第百四十六条
何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。
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エ /
下線部(4)において、乙は、兄である丙が「刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある」ことを理由に、丙に関する事項についての証言を拒むことができる。
147条は、一定の親族について自己または親族が不利益を受けるおそれを理由に証言拒絶を認める。兄弟である丙に関する事項も対象となる。
根拠条文:刑事訴訟法147条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法147条―現行条文本文
第百四十七条
何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。
一 自己の配偶者、三親等内の血族若しくは二親等内の姻族又は自己とこれらの親族関係があつた者
二 自己の後見人、後見監督人又は保佐人
三 自己を後見人、後見監督人又は保佐人とする者
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オ /
下線部(4)において、乙は、真実の証言をしたとしても、その内容が検察官面前調書の内容と齟齬したときには偽証罪の訴追を受けるおそれがあることを理由に、証言を拒むことができる。
146条の証言拒絶は自己の刑事訴追等のおそれが対象で、単に過去の供述と矛盾して偽証罪のおそれがあるというだけでは足りない。
根拠条文:刑事訴訟法146条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法146条―現行条文本文
第百四十六条
何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。
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全体要旨
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