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刑事訴訟法 第231問

教材: 刑事訴訟法②

司法試験 H18 第32問

論点: 当事者の主張・立証活動

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問題

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抽出問題文を表示
【見解】 検察官は、被告人の有罪を求めて公訴を提起することから、その訴状記載の公訴事実につき証拠を提出して立証する必要がある。他方、被告人及び弁護人において何らの主張・立証を行わず、検察官の立証の効果を弾劾しないならば、結果的に当該公訴事実につき有罪となるおそれがある。 例えば、被害者宅において被害者を殺害して、犯行現場にあった金庫から現金を強取したという強盗殺人事件の公判において、被告人と犯人との同一性に関する証拠が、犯行現場にあった金庫から採取された指紋と被害者宅近傍で犯行時刻直後に被告人を目撃した証人の供述であると仮定した場合、検察官が、「金庫から採取された指紋が被告人の指紋と一致する。」ことを立証し、被告人が、この点と証人の供述について争わないならば、被告人が犯行時刻ころ犯行現場にいて金庫に触れたことが推認され、これによって裁判官は、被告人の有罪を心証形成するかもしれない。しかし、被告人が、「犯行当日は、犯行時刻直後ころに被害者宅付近を通り掛かったが、被害者宅には入っていない。被害者宅に入ったのは、事件の1週間前の1回だけで、そのとき、金庫に触れたことがある。」旨主張し、検察官と同程度ではないにしても、その主張する事実の立証を遂げたならば、前記のような推認が覆され、これによって裁判官の心証は白紙に戻るかもしれない。その場合、検察官としては、さらに「金庫から採取された指紋は、犯行時刻に被告人が残したものである。」ことを立証する必要がある。

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