刑事訴訟法 第185問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H21 第31問
論点: 公判前整理手続と証拠開示
問題
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公式解答
1
正誤・解説
p1 /
検察官は、証明予定事実を証明するために取調べを請求した証拠については、速やかに、被告人又は弁護人に対し、開示をしなければならない。
316条13項1項により、証明予定事実の証明に用いる証拠は、書面提出と被告人・弁護人への送付が必要で、当該書面は証拠としての取調請求の意思がない資料を除く。
根拠条文:刑事訴訟法316条の13第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法316条の13第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法316条の14第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法316条の13第1項―現行条文本文
検察官は、事件が公判前整理手続に付されたときは、その証明予定事実(公判期日において証拠により証明しようとする事実をいう。以下同じ。)を記載した書面を、裁判所に提出し、及び被告人又は弁護人に送付しなければならない。
この場合においては、当該書面には、証拠とすることができず、又は証拠としてその取調べを請求する意思のない資料に基づいて、裁判所に事件について偏見又は予断を生じさせるおそれのある事項を記載することができない。
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刑事訴訟法316条の13第2項―現行条文本文
検察官は、前項の証明予定事実を証明するために用いる証拠の取調べを請求しなければならない。
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刑事訴訟法316条の14第1項―現行条文本文
検察官は、前条第二項の規定により取調べを請求した証拠(以下「検察官請求証拠」という。)については、速やかに、被告人又は弁護人に対し、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、当該各号に定める方法による開示をしなければならない。
一 証拠書類又は証拠物
当該証拠書類又は証拠物を閲覧する機会(弁護人に対しては、閲覧し、かつ、謄写する機会)を与えること。
二 証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人
その氏名及び住居を知る機会を与え、かつ、その者の供述録取書等のうち、その者が公判期日において供述すると思料する内容が明らかになるもの(当該供述録取書等が存在しないとき、又はこれを閲覧させることが相当でないと認めるときにあつては、その者が公判期日において供述すると思料する内容の要旨を記載した書面)を閲覧する機会(弁護人に対しては、閲覧し、かつ、謄写する機会)を与えること。
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p2 /
検察官が検察官作成に係る被告人の供述録取書の取調べを請求した場合において、司法警察員作成に係る被告人の供述録取書であって、検察官作成に係る被告人の供述録取書の証明力を判断するために重要かつ必要であると認められ、重要性及び必要性の程度が高いときには、検察官は、速やかに当該供述録取書を開示しなければならない。
検察官請求証拠以外の類型証拠の開示は、重要性・必要性だけでなく、他の被告人の防御準備のための必要性や弊害も考慮する。設問は要件を簡略化しすぎている。
根拠条文:刑事訴訟法316条の15第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法316条の15第7号・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法316条の15第1項―現行条文本文
検察官は、前条第一項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、同項第一号に定める方法による開示をしなければならない。
この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
一 証拠物
二 第三百二十一条第二項に規定する裁判所又は裁判官の検証の結果を記載した書面
三 第三百二十一条第三項に規定する書面又はこれに準ずる書面
四 第三百二十一条第四項に規定する書面又はこれに準ずる書面
五 次に掲げる者の供述録取書等
六 前号に掲げるもののほか、被告人以外の者の供述録取書等であつて、検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述を内容とするもの
七 被告人の供述録取書等
八 取調べ状況の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、身体の拘束を受けている者の取調べに関し、その年月日、時間、場所その他の取調べの状況を記録したもの(被告人又はその共犯として身体を拘束され若しくは公訴を提起された者であつて第五号イ若しくはロに掲げるものに係るものに限る。)
九 検察官請求証拠である証拠物の押収手続等記録書面(押収手続又は電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。以下この号において同じ。)により電磁的記録を提供させる手続の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、証拠物の押収又は電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供に関し、その押収者、押収の年月日、押収場所その他の押収の状況又はその命令をした者、電磁的記録の提供の年月日その他の電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供の状況を記録したものをいう。次項及び第三項第二号イにおいて同じ。)
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刑事訴訟法316条の15第7号―現行条文本文
第三百十六条の十五
検察官は、前条第一項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、同項第一号に定める方法による開示をしなければならない。
この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
一 証拠物
二 第三百二十一条第二項に規定する裁判所又は裁判官の検証の結果を記載した書面
三 第三百二十一条第三項に規定する書面又はこれに準ずる書面
四 第三百二十一条第四項に規定する書面又はこれに準ずる書面
五 次に掲げる者の供述録取書等
六 前号に掲げるもののほか、被告人以外の者の供述録取書等であつて、検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述を内容とするもの
七 被告人の供述録取書等
八 取調べ状況の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、身体の拘束を受けている者の取調べに関し、その年月日、時間、場所その他の取調べの状況を記録したもの(被告人又はその共犯として身体を拘束され若しくは公訴を提起された者であつて第五号イ若しくはロに掲げるものに係るものに限る。)
九 検察官請求証拠である証拠物の押収手続等記録書面(押収手続又は電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。以下この号において同じ。)により電磁的記録を提供させる手続の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、証拠物の押収又は電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供に関し、その押収者、押収の年月日、押収場所その他の押収の状況又はその命令をした者、電磁的記録の提供の年月日その他の電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供の状況を記録したものをいう。次項及び第三項第二号イにおいて同じ。)
前項の規定による開示をすべき証拠物の押収手続等記録書面(前条第一項又は前項の規定による開示をしたものを除く。)について、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、当該証拠物により特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときも、同項と同様とする。
被告人又は弁護人は、前二項の開示の請求をするときは、次の各号に掲げる開示の請求の区分に応じ、当該各号に定める事項を明らかにしなければならない。
一 第一項の開示の請求
次に掲げる事項
二 前項の開示の請求
次に掲げる事項
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p3 /
裁判所は、被告人又は弁護人が開示をすべき証拠を開示していないと認めるときは、検察官の請求により、決定で、当該証拠の開示を命じなければならない。
裁判所は、開示すべき証拠が未開示と認めれば、検察官の請求により決定で開示命令をする。さらに、必要があるときは開示の時期や方法に条件を付すこともある。
根拠条文:刑事訴訟法316条の26第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法316条の26第1項―現行条文本文
裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)若しくは第三百十六条の二十第一項(第三百十六条の二十二第五項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠を開示していないと認めるとき、又は被告人若しくは弁護人が第三百十六条の十八(第三百十六条の二十二第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠を開示していないと認めるときは、相手方の請求により、決定で、当該証拠の開示を命じなければならない。
この場合において、裁判所は、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
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p4 /
被告人又は弁護人は、検察官から証明予定事実を記載した書面の送付を受け、かつ、開示をすべき証拠の開示を受けた場合において、裁判所及び検察官に対し、公判期日においてすることを予定している事実上及び法律上の主張をし、当該主張が相当であると認められるときは、検察官から当該主張に関連する証拠の開示を受けることができる。
主張関連証拠の開示は、被告人・弁護人の請求により裁判所が検察官に開示を命じる制度であり、設問のように直ちに検察官から受けられるわけではない。
根拠条文:刑事訴訟法316条の20第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法316条の25第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法316条の20第1項―現行条文本文
検察官は、第三百十六条の十四第一項並びに第三百十六条の十五第一項及び第二項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、第三百十六条の十七第一項の主張に関連すると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その関連性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、第三百十六条の十四第一項第一号に定める方法による開示をしなければならない。
この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
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刑事訴訟法316条の25第1項―現行条文本文
裁判所は、証拠の開示の必要性の程度並びに証拠の開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度その他の事情を考慮して、必要と認めるときは、第三百十六条の十四第一項(第三百十六条の二十一第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠については検察官の請求により、第三百十六条の十八(第三百十六条の二十二第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠については被告人又は弁護人の請求により、決定で、当該証拠の開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
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p5 /
公判前整理手続は、できる限り早期に終結させるよう努めなければならないので、検察官は、証拠開示に関する裁判所の決定に対して、不服申立てをすることができない。
証拠開示命令等に対する不服申立てとして即時抗告が認められる。公判前整理手続の迅速化方針だけで検察官の不服申立てが否定されるわけではない。
根拠条文:刑事訴訟法316条の25第3項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法316条の26第3項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法316条の25第3項―現行条文本文
第一項の請求についてした決定に対しては、即時抗告をすることができる。
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刑事訴訟法316条の26第3項―現行条文本文
第一項の請求についてした決定に対しては、即時抗告をすることができる。
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