刑事訴訟法 第175問
教材: 刑事訴訟法②
プレ28改(改)
論点: 勾留・保釈
問題
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公式解答
1
正誤・解説
1 /
勾留している被疑者について、緊急の手術のため入院させることを得ないという事情があるとき、裁判官は、被疑者の勾留の執行を停止するときに、その住居を制限することができる。
94条1項本文・95条1項前段により、勾留の執行停止は住居制限を付してすることができる。記述はこれに合致する。
根拠条文:刑事訴訟法207条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法95条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法207条第1項―現行条文本文
前三条の規定による勾留の請求を受けた裁判官は、その処分に関し裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。
但し、保釈については、この限りでない。
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刑事訴訟法95条第1項―現行条文本文
裁判所は、適当と認めるときは、決定で、勾留されている被告人を親族、保護団体その他の者に委託し、又は被告人の住居を制限して、勾留の執行を停止することができる。
この場合においては、適当と認める条件を付することができる。
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2 /
甲罪の事実で勾留されている被疑者について、甲罪の事実とともにこれと併合罪の関係にある乙罪の事実を併せて起訴する場合には、乙罪の事実について別途勾留のための手続を採らなくても、当然に乙罪の事実についても勾留されていることになる。
勾留・勾留状の効力は原則としてその事件単位に及ぶ。併合罪関係にある別事件の乙罪について当然に勾留が及ぶとはいえず、別途の手続が必要となる。
根拠条文:刑法45条・e-Govで法令を開く
刑法45条―現行条文本文
第四十五条 (併合罪)
確定裁判を経ていない二個以上の罪を併合罪とする。
ある罪について拘禁刑以上の刑に処する確定裁判があったときは、その罪とその裁判が確定する前に犯した罪とに限り、併合罪とする。
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3 /
裁判所は、勾留されている被告人の保釈を許す場合、事案の性質、被告人の行状等を総合考慮して、保釈保証金の額を定めないことも許される。
保釈を許す場合は、原則として保証金額を定めなければならない。事案や行状等を考慮して額を定めないことはできない。
根拠条文:刑事訴訟法93条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法93条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法93条第1項―現行条文本文
保釈を許す場合には、保証金額を定めなければならない。
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刑事訴訟法93条第2項―現行条文本文
保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない。
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4 /
最高裁判所の判例によれば、被告人が甲罪の事実とともに乙罪の事実について起訴され、そのうち甲罪の事実についてのみ勾留状が発せられている場合、裁判所は刑事訴訟法90条の裁量保釈の許否の審査をするに当たって、甲罪の事実の事案の性質や被告人の行状等を考慮するための資料として、乙罪の事実を考慮することは許されない。
判例は、勾留状未発付の乙事実も、裁量保釈の許否判断の資料として考慮できるとしている。記述は判例に反する。
根拠条文:刑事訴訟法90条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法89条第3号・e-Govで法令を開く刑事訴訟法60条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法90条―現行条文本文
第九十条
裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
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刑事訴訟法89条第3号―現行条文本文
第八十九条
保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。
一 被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したものであるとき。
二 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える拘禁刑に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
三 被告人が常習として長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したものであるとき。
四 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
五 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
六 被告人の氏名又は住居が分からないとき。
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刑事訴訟法60条第1項―現行条文本文
裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することができる。
一 被告人が定まつた住居を有しないとき。
二 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
三 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
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5 /
被告人に対して拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告があった後は、当該被告人を保釈することができない。
判決宣告後でも、条文上は裁量保釈・義務的保釈の余地がある。したがって、宣告があった後は一律に保釈できないとはいえない。
根拠条文:刑事訴訟法344条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法90条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法91条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法344条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法344条第1項―現行条文本文
拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告があつた後は、第六十条第二項ただし書及び第八十九条の規定は、これを適用しない。
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刑事訴訟法90条―現行条文本文
第九十条
裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
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刑事訴訟法91条第1項―現行条文本文
勾留による拘禁が不当に長くなつたときは、裁判所は、第八十八条に規定する者の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。
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刑事訴訟法344条第2項―現行条文本文
拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告があつた後は、第九十条の規定による保釈を許すには、同条に規定する不利益その他の不利益の程度が著しく高い場合でなければならない。
ただし、保釈された場合に被告人が逃亡するおそれの程度が高くないと認めるに足りる相当な理由があるときは、この限りでない。
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全体要旨
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