刑事訴訟法 第157問
教材: 刑事訴訟法②
プレ38改(改)
論点: 証人保護のための制度
問題
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公式解答
1. 1個
正誤・解説
A /
証人への付添い(刑事訴訟法第157条の4)制度の対象となる者は、被害者(被害者が死亡した場合においては、その配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹)及び被害者の法定代理人に限定されている。
証人への付添い制度は、被害者等に限定されず、一定の場合に裁判所が証人に付き添わせることを認める制度。問題文は対象者を被害者側に限定しており誤り。
根拠条文:刑事訴訟法157条の4・e-Govで法令を開く刑事訴訟法157条の4第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法157条の4―現行条文本文
第百五十七条の四
裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、その不安又は緊張を緩和するのに適当であり、かつ、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるおそれがないと認める者を、その証人の供述中、証人に付き添わせることができる。
前項の規定により証人に付き添うこととされた者は、その証人の供述中、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるような言動をしてはならない。
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刑事訴訟法157条の4第1項―現行条文本文
裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、その不安又は緊張を緩和するのに適当であり、かつ、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるおそれがないと認める者を、その証人の供述中、証人に付き添わせることができる。
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B /
証人の供述中に被告人を退廷(刑事訴訟法第304条の2)させた場合には、証人の供述が終了した後、被告人に証言の要旨を告知しなければならない。
証人供述中に被告人を退廷させたときは、供述後に被告人を入廷させ、証言の要旨を告知して再度証人尋問の機会を与える。問題文の内容は条文どおり。
根拠条文:刑事訴訟法304条の2・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法304条の2―現行条文本文
第三百四条の二
裁判所は、証人を尋問する場合において、証人が被告人の面前(第百五十七条の五第一項に規定する措置を採る場合並びに第百五十七条の六第一項及び第二項に規定する方法による場合を含む。)においては圧迫を受け充分な供述をすることができないと認めるときは、弁護人が出頭している場合に限り、検察官及び弁護人の意見を聴き、その証人の供述中被告人を退廷させることができる。
この場合には、供述終了後被告人を入廷させ、これに証言の要旨を告知し、その証人を尋問する機会を与えなければならない。
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C /
証人尋問の際の傍聴人と証人との間の遮へい(刑事訴訟法第157条の5)は、弁護人が出頭している場合にしか行うことができない。
157条の5は、被告人と証人の間の遮へいについて弁護人出頭を要件とするが、傍聴人と証人の間の遮へいは弁護人出頭がなくても可能。問題文は両者を混同している。
根拠条文:刑事訴訟法157条の5・e-Govで法令を開く刑事訴訟法157条の5第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法157条の5第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法157条の5―現行条文本文
第百五十七条の五
裁判所は、証人を尋問する場合において、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、被告人との関係その他の事情により、証人が被告人の面前(次条第一項及び第二項に規定する方法による場合を含む。)において供述するときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認める場合であつて、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、被告人とその証人との間で、一方から又は相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置を採ることができる。
ただし、被告人から証人の状態を認識することができないようにするための措置については、弁護人が出頭している場合に限り、採ることができる。
裁判所は、証人を尋問する場合において、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、名誉に対する影響その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、傍聴人とその証人との間で、相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置を採ることができる。
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刑事訴訟法157条の5第1項―現行条文本文
裁判所は、証人を尋問する場合において、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、被告人との関係その他の事情により、証人が被告人の面前(次条第一項及び第二項に規定する方法による場合を含む。)において供述するときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認める場合であつて、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、被告人とその証人との間で、一方から又は相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置を採ることができる。
ただし、被告人から証人の状態を認識することができないようにするための措置については、弁護人が出頭している場合に限り、採ることができる。
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刑事訴訟法157条の5第2項―現行条文本文
裁判所は、証人を尋問する場合において、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、名誉に対する影響その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、傍聴人とその証人との間で、相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置を採ることができる。
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D /
ビデオリンク方式による証人尋問(刑事訴訟法第157条の6)の対象となる事件は、不同意性交等の性犯罪に限定されている。
ビデオリンク方式は性犯罪事件に限られず、条文上は他の要件を満たす場合にも用いられる。問題文は対象事件を性犯罪に限定しており誤り。
根拠条文:刑事訴訟法157条の6・e-Govで法令を開く刑事訴訟法157条の6第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法157条の6第3項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法157条の6―現行条文本文
第百五十七条の六
裁判所は、次に掲げる者を証人として尋問する場合において、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、裁判官及び訴訟関係人が証人を尋問するために在席する場所以外の場所であつて、同一構内(これらの者が在席する場所と同一の構内をいう。次項において同じ。)にあるものにその証人を在席させ、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、尋問することができる。
一 刑法第百七十六条、第百七十七条、第百七十九条、第百八十一条若しくは第百八十二条の罪、同法第二百二十五条若しくは第二百二十六条の二第三項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、同法第二百二十七条第一項(同法第二百二十五条又は第二百二十六条の二第三項の罪を犯した者を幇ほう助する目的に係る部分に限る。)若しくは第三項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第二百四十一条第一項若しくは第三項の罪又はこれらの罪の未遂罪の被害者
二 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六十条第一項の罪若しくは同法第三十四条第一項第九号に係る同法第六十条第二項の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第四条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律(令和五年法律第六十七号)第二条から第六条までの罪の被害者
三 前二号に掲げる者のほか、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、被告人との関係その他の事情により、裁判官及び訴訟関係人が証人を尋問するために在席する場所において供述するときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認められる者
裁判所は、証人(国内にいる者に限る。以下この項及び次項において同じ。)を尋問する場合において、次に掲げる場合であつて、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、他の裁判所の構内にある場所その他の同一構内以外にある場所であつて、適当と認めるものに証人を在席させ、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、尋問することができる。
一 犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、被告人との関係その他の事情により、証人が同一構内に出頭するときは精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認めるとき。
二 同一構内への出頭に伴う移動に際し、証人の身体若しくは財産に害を加え又は証人を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認めるとき。
三 同一構内への出頭後の移動に際し尾行その他の方法で証人の住居、勤務先その他その通常所在する場所が特定されることにより、証人若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認めるとき。
四 証人がその傷病又は心身の障害により同一構内に出頭することが著しく困難であると認めるとき。
五 証人が遠隔地に居住し、その年齢、職業、健康状態その他の事情により、同一構内に出頭することが著しく困難であると認めるとき。
六 証人が身体の拘束を受けている場合であつて、その年齢、心身の状態、処遇の実施状況その他の事情により、同一構内への出頭に伴う移動により証人が精神の平穏を著しく害され、その処遇の適切な実施に著しい支障を生ずるおそれがあると認めるとき。
七 証人が身体の拘束を受けている場合であつて、同一構内への出頭に伴う移動に際し、証人を奪取し又は解放する行為がなされるおそれがあると認めるとき。
八 証人にさせる供述が鑑定に属するものである場合であつて、その職業、健康状態その他の事情により証人がその尋問の日時に同一構内に出頭することが著しく困難であり、かつ、証人の重要性、審理の状況その他の事情により当該日時に尋問することが特に必要であると認めるとき。
前二項に規定する場合のほか、裁判所は、証人を尋問する場合において、前二項に規定する方法のいずれかによつて尋問することについて検察官及び被告人に異議がなく、証人の重要性、当該方法によつて尋問することの必要性その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、当該方法によつて、尋問することができる。
第一項又は第二項に規定する方法により証人尋問を行う場合(同項第五号から第八号までの規定による場合を除く。)において、裁判所は、その証人が後の刑事手続において同一の事実につき再び証人として供述を求められることがあると思料する場合であつて、証人の同意があるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、その証人の尋問及び供述並びにその状況を記録媒体(映像及び音声を同時に記録することができるものに限る。)に記録することができる。
前項の規定により証人の尋問及び供述並びにその状況を記録した記録媒体は、訴訟記録に添付して調書の一部とするものとする。
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刑事訴訟法157条の6第1項―現行条文本文
裁判所は、次に掲げる者を証人として尋問する場合において、相当と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、裁判官及び訴訟関係人が証人を尋問するために在席する場所以外の場所であつて、同一構内(これらの者が在席する場所と同一の構内をいう。次項において同じ。)にあるものにその証人を在席させ、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、尋問することができる。
一 刑法第百七十六条、第百七十七条、第百七十九条、第百八十一条若しくは第百八十二条の罪、同法第二百二十五条若しくは第二百二十六条の二第三項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、同法第二百二十七条第一項(同法第二百二十五条又は第二百二十六条の二第三項の罪を犯した者を幇ほう助する目的に係る部分に限る。)若しくは第三項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第二百四十一条第一項若しくは第三項の罪又はこれらの罪の未遂罪の被害者
二 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六十条第一項の罪若しくは同法第三十四条第一項第九号に係る同法第六十条第二項の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第四条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律(令和五年法律第六十七号)第二条から第六条までの罪の被害者
三 前二号に掲げる者のほか、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、被告人との関係その他の事情により、裁判官及び訴訟関係人が証人を尋問するために在席する場所において供述するときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認められる者
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刑事訴訟法157条の6第3項―現行条文本文
前二項に規定する場合のほか、裁判所は、証人を尋問する場合において、前二項に規定する方法のいずれかによつて尋問することについて検察官及び被告人に異議がなく、証人の重要性、当該方法によつて尋問することの必要性その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、当該方法によつて、尋問することができる。
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E /
被害者等の意見の陳述(刑事訴訟法第292条の2)制度に基づいて被害者がした陳述は、一定の要件を満たす場合、犯罪事実の認定のための証拠とすることができる。
292条の2の陳述は、公判で被害者の意見等を述べさせる制度だが、同条9項により犯罪事実認定の証拠にはできない。問題文はこれと反対なので誤り。
根拠条文:刑事訴訟法292条の2・e-Govで法令を開く刑事訴訟法292条の2第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法292条の2第9項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法292条の2―現行条文本文
第二百九十二条の二
裁判所は、被害者等又は当該被害者の法定代理人から、被害に関する心情その他の被告事件に関する意見の陳述の申出があるときは、公判期日において、その意見を陳述させるものとする。
前項の規定による意見の陳述の申出は、あらかじめ、検察官にしなければならない。
この場合において、検察官は、意見を付して、これを裁判所に通知するものとする。
裁判長又は陪席の裁判官は、被害者等又は当該被害者の法定代理人が意見を陳述した後、その趣旨を明確にするため、これらの者に質問することができる。
訴訟関係人は、被害者等又は当該被害者の法定代理人が意見を陳述した後、その趣旨を明確にするため、裁判長に告げて、これらの者に質問することができる。
裁判長は、被害者等若しくは当該被害者の法定代理人の意見の陳述又は訴訟関係人の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人に対する質問が既にした陳述若しくは質問と重複するとき、又は事件に関係のない事項にわたるときその他相当でないときは、これを制限することができる。
第百五十七条の四、第百五十七条の五並びに第百五十七条の六第一項、第二項(第八号に係る部分を除く。)及び第三項の規定は、第一項の規定による意見の陳述について準用する。
裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、相当でないと認めるときは、意見の陳述に代え意見を記載した書面を提出させ、又は意見の陳述をさせないことができる。
前項の規定により書面が提出された場合には、裁判長は、公判期日において、その旨を明らかにしなければならない。
この場合において、裁判長は、相当と認めるときは、その書面を朗読し、又はその要旨を告げることができる。
第一項の規定による陳述又は第七項の規定による書面は、犯罪事実の認定のための証拠とすることができない。
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刑事訴訟法292条の2第1項―現行条文本文
裁判所は、被害者等又は当該被害者の法定代理人から、被害に関する心情その他の被告事件に関する意見の陳述の申出があるときは、公判期日において、その意見を陳述させるものとする。
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刑事訴訟法292条の2第9項―現行条文本文
第一項の規定による陳述又は第七項の規定による書面は、犯罪事実の認定のための証拠とすることができない。
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