刑事訴訟法 第138問
教材: 刑事訴訟法①
司法試験 H25 第28問
論点: 公訴時効の根拠の見解
問題
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【見解】
I.時間の経過により犯罪行為の可罰性が消滅するので、訴追の対象としない。
II.時間の経過により証拠が散逸し、公正な審理を行うことができなくなるので、訴追の対象としない。
III.時間の経過により長期間訴追されなかったという被告人の法的地位の安定を図る必要があるので、訴追の対象としない。
【記述】
ア.Iの見解に対しては、刑の軽重により、公訴時効が異なることを説明できないとの批判がある。
イ.Iの見解に対しては、公訴時効完成後に公訴が提起された場合の判決が免訴という形式裁判であることを説明できないとの批判がある。
ウ.IIの見解に対しては、犯人が国外にいる場合に公訴時効がその進行を停止することを説明できないとの批判がある。
エ.IIの見解に対しては、法改正により、公訴時効の期間が延長された場合、特別の定めを置かない限り、既に行われた犯罪行為に対し、新法を適用することができないとの批判がある。
オ.IIIの見解に対しては、被告人の法的地位の安定は、正当な利益ないし権利といえるものではなく、公訴時効制度があることによる反射的利益にすぎないとの批判がある。
公式解答
2. ア エ
正誤・解説
I /
時間の経過により犯罪行為の可罰性が消滅するので、訴追の対象としない。
解説では、Iの見解に対するアの批判は×、イの批判は○とされている。したがってI自体は誤りではなく、可罰性消滅を根拠とする理解は説明可能とされている。
II /
時間の経過により証拠が散逸し、公正な審理を行うことができなくなるので、訴追の対象としない。
解説では、IIの見解に対するウは○、エは×とされている。時間経過による証拠散逸を根拠とする見解であり、国外逃亡時の停止や時効期間延長後の適用をめぐる点が問題になる。
根拠条文:刑法6条・e-Govで法令を開く
刑法6条―現行条文本文
第六条 (刑の変更)
犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
III /
時間の経過により長期間訴追されなかったという被告人の法的地位の安定を図る必要があるので、訴追の対象としない。
解説では、オは○とされている。IIIの見解は、長期間訴追されなかったことによる被告人の地位の安定を重視する考え方であり、その点を反射的利益にすぎないと批判する。
全体要旨
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