刑事訴訟法 第133問
教材: 刑事訴訟法①
司法試験 H22 第28問
論点: 起訴便宜主義
問題
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1. 司法警察員から強盗の罪名で送致された被疑事件について、検察官において、捜査の結果、強盗致傷罪に該当するものと判断した場合に、強盗致傷の罪名で起訴すること
2. 検察官が不起訴にした自動車運転過失致死被疑事件について、検察審査会が公訴を提起しない処分を不当とする議決をしたが、検察官において、捜査の結果、起訴を猶予すべき事情が認められると判断した場合に、再度不起訴にすること
3. 司法警察員から親告罪である罪で送致された被疑事件について、被害者の告訴があり、その告訴が取り消されたが、検察官において、捜査の結果、起訴を猶予すべき事情が認められると判断した場合に、不起訴にすること
4. 家庭裁判所が刑事処分を相当と認めて検察官に送致した殺人被疑事件について、検察官において、傷害致死罪に該当するものと判断した場合に、傷害致死の罪名で起訴すること
5. 有罪判決が確定した詐欺事件と牽連犯の関係にある私文書偽造被疑事件について、詐欺事件と同時に審理できる事情が認められたが、検察官において、処罰を求める必要があると判断した場合に、私文書偽造の罪名で起訴すること
公式解答
2
正誤・解説
p1 /
司法警察員から強盗の罪名で送致された被疑事件について、検察官において、捜査の結果、強盗致傷罪に該当するものと判断した場合に、強盗致傷の罪名で起訴すること
公訴便宜主義・起訴独占主義の下では、検察官は送致罪名に拘束されず、捜査結果に応じて別罪名で起訴できる。よって適法。
根拠条文:刑事訴訟法247条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法248条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法256条第2項第2号・e-Govで法令を開く刑事訴訟法256条第3項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法247条―現行条文本文
第二百四十七条
公訴は、検察官がこれを行う。
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刑事訴訟法248条―現行条文本文
第二百四十八条
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
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刑事訴訟法256条第2項第2号―現行条文本文
二 公訴事実
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刑事訴訟法256条第3項―現行条文本文
公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。
訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。
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p2 /
検察官が不起訴にした自動車運転過失致死被疑事件について、検察審査会が公訴を提起しない処分を不当とする議決をしたが、検察官において、捜査の結果、起訴を猶予すべき事情が認められると判断した場合に、再度不起訴にすること
検察審査会の不当議決後でも、検察官は検討の上で公訴を提起しない処分をすることがある。説明文でも違法ではないとされる。
根拠条文:刑事訴訟法41条第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法41条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法41条第9項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法41条第2項―現行条文本文
第四十一条
弁護人は、この法律に特別の定のある場合に限り、独立して訴訟行為をすることができる。
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刑事訴訟法41条―現行条文本文
第四十一条
弁護人は、この法律に特別の定のある場合に限り、独立して訴訟行為をすることができる。
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刑事訴訟法41条第9項―現行条文本文
第四十一条
弁護人は、この法律に特別の定のある場合に限り、独立して訴訟行為をすることができる。
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p3 /
司法警察員から親告罪である罪で送致された被疑事件について、被害者の告訴があり、その告訴が取り消されたが、検察官において、捜査の結果、起訴を猶予すべき事情が認められると判断した場合に、不起訴にすること
親告罪でも、告訴の有無だけで起訴・不起訴が決まるわけではなく、248条の起訴便宜主義が及ぶ。したがって不起訴は適法。
根拠条文:刑事訴訟法248条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法260条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法261条・e-Govで法令を開く少年法248条・e-Govを開く
刑事訴訟法248条―現行条文本文
第二百四十八条
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
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刑事訴訟法260条―現行条文本文
第二百六十条
検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について、公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしたときは、速やかにその旨を告訴人、告発人又は請求人に通知しなければならない。
公訴を取り消し、又は事件を他の検察庁の検察官に送致したときも、同様である。
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刑事訴訟法261条―現行条文本文
第二百六十一条
検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請求人にその理由を告げなければならない。
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p4 /
家庭裁判所が刑事処分を相当と認めて検察官に送致した殺人被疑事件について、検察官において、傷害致死罪に該当するものと判断した場合に、傷害致死の罪名で起訴すること
家庭裁判所送致事件でも、検察官は送致罪名に拘束されず、捜査結果に応じて別罪名で起訴できると説明されている。
根拠条文:少年法45条第5号・e-Govを開く少年法248条・e-Govを開く少年法256条第2項第2号・e-Govを開く少年法256条第3項・e-Govを開く
少年法45条第5号―現行条文本文
第四十五条 (検察官へ送致後の取扱い)
家庭裁判所が、第二十条第一項の規定によつて事件を検察官に送致したときは、次の例による。
一 第十七条第一項第一号の措置は、その少年の事件が再び家庭裁判所に送致された場合を除いて、検察官が事件の送致を受けた日から十日以内に公訴が提起されないときは、その効力を失う。
公訴が提起されたときは、裁判所は、検察官の請求により、又は職権をもつて、いつでも、これを取り消すことができる。
二 前号の措置の継続中、勾留状が発せられたときは、その措置は、これによつて、その効力を失う。
三 第一号の措置は、その少年が満二十歳に達した後も、引き続きその効力を有する。
四 第十七条第一項第二号の措置は、これを裁判官のした勾留とみなし、その期間は、検察官が事件の送致を受けた日から、これを起算する。
この場合において、その事件が先に勾留状の発せられた事件であるときは、この期間は、これを延長することができない。
五 検察官は、家庭裁判所から送致を受けた事件について、公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑があると思料するときは、公訴を提起しなければならない。
ただし、送致を受けた事件の一部について公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑がないか、又は犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため、訴追を相当でないと思料するときは、この限りでない。
送致後の情況により訴追を相当でないと思料するときも、同様である。
六 第十条第一項の規定により選任された弁護士である付添人は、これを弁護人とみなす。
七 第四号の規定により第十七条第一項第二号の措置が裁判官のした勾留とみなされた場合には、勾留状が発せられているものとみなして、刑事訴訟法中、裁判官による被疑者についての弁護人の選任に関する規定を適用する。
少年法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:57)
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p5 /
有罪判決が確定した詐欺事件と牽連犯の関係にある私文書偽造被疑事件について、詐欺事件と同時に審理できる事情が認められたが、検察官において、処罰を求める必要があると判断した場合に、私文書偽造の罪名で起訴すること
確定判決のある詐欺事件と公訴事実の同一性が認められる範囲にある私文書偽造事件は一事不再理の問題があり、起訴は許されない。
根拠条文:刑事訴訟法337条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法337条第1号・e-Govで法令を開く刑法54条第1項・e-Govで法令を開く刑法312条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法337条―現行条文本文
第三百三十七条
左の場合には、判決で免訴の言渡をしなければならない。
一 確定判決を経たとき。
二 犯罪後の法令により刑が廃止されたとき。
三 大赦があつたとき。
四 時効が完成したとき。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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刑事訴訟法337条第1号―現行条文本文
第三百三十七条
左の場合には、判決で免訴の言渡をしなければならない。
一 確定判決を経たとき。
二 犯罪後の法令により刑が廃止されたとき。
三 大赦があつたとき。
四 時効が完成したとき。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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刑法54条第1項―現行条文本文
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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