刑事訴訟法 第25問
教材: 刑事訴訟法①
司法試験 H19 第21問
論点: 捜査の端緒
問題
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【文章】
刑事訴訟法第189条第2項は、「司法警察職員は、(①)があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査するものとする。」と定めている。(①)があると思料するに至った原因を捜査の端緒という。刑事訴訟法は、捜査の端緒として、現行犯逮捕、(②)、告訴、告発、請求及び自首を挙げているが、捜査の端緒をこれらに制限しているわけではなく、被害者又は第三者の申告、警察官職務執行法第2条第1項の定める(③)のほか、新聞、雑誌、投書など、いわしくも(①)に関係ありと認められる事由がある限り、(ア)広く社会の諸事象から捜査の端緒を得ることが許される。
そのうちの(②)とは、人の死亡が(①)に起因するかどうかを判断するため、五官の作用により死体の状況を見分する処分をいい、捜査前の処分であって、捜査そのものではない。(イ)これを行うに当たっては、令状なくして住居内の搜索・検証にわたる処分は行えないものの、死因の確認のためには、注射器を用いて体内から血液を採取したり、腹部等を切開することもできる。また、刑事訴訟法第229条第1項において、「変死者又は変死の疑のある死体があるときは、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は、(②)をしなければならない。」とされているが、検察官は、いわゆる代行(②)として、(④)に(②)させることもできる。
次に、告訴とは、(①)の被害者その他一定の者が、捜査機関に対して、(①)事実を申告し、その訴追を求める意思表示である。告訴の方式については、告訴の受理権者である(⑤)にしなければならず、(ウ)一定の親告罪で定められている告訴期間との関係で、その告訴がなされた日付を特定する必要があるため、口頭による告訴は認められておらず、書面でしなければならないとされている。また、(エ)告訴は、被害者の訴追を求める意思表示を確認する必要があるため、被害者本人が告訴しなければならず、被害者の代理人により告訴をすることはできない。なお、(オ)被害者が死亡するなどして親告罪について告訴をすることができる者がない場合には、検察官は、利害関係人の申立てにより告訴をすることができる者を指定することができる。
公式解答
【小問1】1 / 【小問2】5
正誤・解説
p1 /
刑事訴訟法第189条第2項の(①)
189条2項の「犯罪」。捜査の端緒は、犯罪の嫌疑があると思料することをきっかけとして生じる。
根拠条文:刑事訴訟法189条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法189条第2項―現行条文本文
司法警察職員は、犯罪があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査するものとする。
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p2 /
捜査の端緒としての(②)
②は検視。本文どおり、変死体について死因を見分する処分で、捜査前の処分。刑訴法229条1項にも対応する。
根拠条文:刑事訴訟法229条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法229条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法229条第1項―現行条文本文
変死者又は変死の疑のある死体があるときは、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は、検視をしなければならない。
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刑事訴訟法229条第2項―現行条文本文
検察官は、検察事務官又は司法警察員に前項の処分をさせることができる。
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p3 /
警察官職務執行法第2条第1項の定める(③)
③は職務質問。警職法2条1項の内容に合う語句。
根拠条文:刑事訴訟法2条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法2条第1項―現行条文本文
裁判所の土地管轄は、犯罪地又は被告人の住所、居所若しくは現在地による。
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p4 /
代行(②)をさせる相手(④)
④は任意同行。検察官は代行検視として検察事務官又は司法警察員に検視をさせることができる。
根拠条文:刑事訴訟法229条第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法229条第2項―現行条文本文
検察官は、検察事務官又は司法警察員に前項の処分をさせることができる。
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p5 /
告訴の受理権者である(⑤)
⑤は検察官又は司法警察員。告訴はその受理権者に対し書面でしなければならない。
根拠条文:刑事訴訟法241条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法241条第1項―現行条文本文
告訴又は告発は、書面又は口頭で検察官又は司法警察員にこれをしなければならない。
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p6 /
広く社会の諸事象から捜査の端緒を得ることが許される
捜査の端緒は限定列挙ではなく、社会の諸事情から広く得られる。
p7 /
検視に当たっては令状なく住居内の捜索・検証にわたる処分はできないが、死因確認のための採血や腹部切開はできる
検視で許される範囲の説明で、住居内の捜索・検証はできないが、死因確認のための一定の侵襲的措置は許されるとされる。
p8 /
告訴は口頭でも認められる
告訴は書面によるのが原則で、口頭ではできない。
p9 /
告訴は被害者本人しかできず代理人による告訴はできない
告訴は代理人によることも可能であり、本文の記述は誤り。
p10 /
被害者が死亡して告訴できる者がいない場合、検察官は利害関係人の申立てにより告訴人を指定できる
被害者が死亡するなどして告訴権者がいない場合、検察官が利害関係人の申立てで告訴をする者を指定できる。
全体要旨
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