刑事訴訟法 第13問
教材: 刑事訴訟法①
司法試験 H21 第22問
論点: 令状の要否
問題
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ア.司法警察員が,被疑者を逮捕する場合において必要があるときに,被疑者の知人の住居に入り被疑者の捜索をするとき。
イ.司法警察員が,逮捕された被疑者の指紋を採取するとき。
ウ.司法警察員が,私文書偽造被疑事件につき,偽造文書に記載された文字の筆跡と被疑者の筆跡の同一性を確認するため,科学捜査研究所に筆跡の鑑定を嘱託するとき。
エ.検察官が,道路上で発見された変死の疑いのある死体を検視するとき。
オ.司法警察員が,覚せい剤を注射して使用した被疑者により公道上に投棄された注射器を領置するとき。
カ.司法警察員が,覚せい剤の代金目的で誘拐された被害者の親の同意を得て,その親と被疑者との間の電話による通話内容を録音するとき。
公式解答
1
正誤・解説
p1 /
司法警察員が,被疑者を逮捕する場合において必要があるときに,被疑者の知人の住居に入り被疑者の捜索をするとき。
被疑者逮捕のために必要な場合の住居への立入り・捜索は,令状を要しないとされている。条文上,必要な処分として許容され,裁判官の令状は不要。
根拠条文:刑事訴訟法220条第1項第2号・e-Govで法令を開く刑事訴訟法220条第3項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法199条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法210条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法220条第1項第2号―現行条文本文
二 逮捕の現場で差押、捜索又は検証をすること。
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刑事訴訟法220条第3項―現行条文本文
第一項の処分をするには、令状は、これを必要としない。
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刑事訴訟法199条―現行条文本文
第百九十九条
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
ただし、三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第二百一条の二第一項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。
ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。
検察官又は司法警察員は、第一項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があつたときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。
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刑事訴訟法210条―現行条文本文
第二百十条
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。
この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。
逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
第二百条の規定は、前項の逮捕状についてこれを準用する。
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p2 /
司法警察員が,逮捕された被疑者の指紋を採取するとき。
身体拘束を受けている被疑者の指紋や足型の採取,身長・体重測定,写真撮影は,原則として第1項の令状によらない。
根拠条文:刑事訴訟法218条第3項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法218条第3項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、電磁的記録提供命令をする場合において、必要があるときは、裁判官の許可を受けて、当該電磁的記録提供命令を受ける者に対し、一年を超えない期間を定めて、みだりに当該電磁的記録提供命令を受けたこと及び当該電磁的記録提供命令により提供を命じられた電磁的記録を提供し又は提供しなかつたことを漏らしてはならない旨を命ずることができる。
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p3 /
司法警察員が,私文書偽造被疑事件につき,偽造文書に記載された文字の筆跡と被疑者の筆跡の同一性を確認するため,科学捜査研究所に筆跡の鑑定を嘱託するとき。
鑑定嘱託は,原則として令状を必要としない。条文上,裁判官の発する令状を要する処分には当たらない。
根拠条文:刑事訴訟法223条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法225条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法168条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法223条第1項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者以外の者の出頭を求め、これを取り調べ、又はこれに鑑定、通訳若しくは翻訳を嘱託することができる。
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刑事訴訟法225条第1項―現行条文本文
第二百二十三条第一項の規定による鑑定の嘱託を受けた者は、裁判官の許可を受けて、第百六十八条第一項に規定する処分をすることができる。
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刑事訴訟法168条第1項―現行条文本文
鑑定人は、鑑定について必要がある場合には、裁判所の許可を受けて、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入り、身体を検査し、死体を解剖し、墳墓を発掘し、又は物を破壊することができる。
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p4 /
検察官が,道路上で発見された変死の疑いのある死体を検視するとき。
変死者又は変死の疑いのある死体の検視は,法の規定により検察官等が行う処分であり,令状を要しない。
根拠条文:刑事訴訟法229条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法229条第1項―現行条文本文
変死者又は変死の疑のある死体があるときは、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は、検視をしなければならない。
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p5 /
司法警察員が,覚せい剤を注射して使用した被疑者により公道上に投棄された注射器を領置するとき。
被疑者その他の者が遺留した物や任意提出物の領置は,条文上可能な処分であり,裁判官の令状は不要。
根拠条文:刑事訴訟法221条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法221条―現行条文本文
第二百二十一条
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者その他の者が遺留した物又は所有者、所持者若しくは保管者が任意に提出した物は、これを領置することができる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p6 /
司法警察員が,覚せい剤の代金目的で誘拐された被害者の親の同意を得て,その親と被疑者との間の電話による通話内容を録音するとき。
同意のある秘密録音は,プライバシー侵害の程度等に照らし強制処分に当たらないとされ,令状は不要。
全体要旨
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