行政法 第289問
教材: 行政法②
予備試験 H30 第23問
論点: 国家賠償
問題
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公式解答
正解 / 1221
正誤・解説
P1 /
行政処分が違法であることを理由として国家賠償請求をするについては、あらかじめ当該行政処分について取消し又は無効確認の判決を得なければならないものではなく、このことは、当該行政処分が金銭を納付させることを直接の目的としており、その違法を理由とする国家賠償請求を認容したとすれば、結果的に当該行政処分を取り消した場合と同様の経済的効果が得られるという場合であっても異ならない。
最判昭和22年6月3日・最判昭和36年4月21日を踏まえ、行政処分の違法を理由に国家賠償を求めるのに、取消し・無効確認判決を先に得る必要はないとする。金銭納付を直接目的とする処分でも同様。
P2 /
建築基準法によると、建築物の所有者が有する財産上の利益は法律上保護された利益ではないから、建築確認を行う際に建築主事が職務上尽くすべき義務を尽くさず、建築物の所有者に損害が生じたとしても、建築物の所有者に対する建築主事が所属する公共団体の国家賠償責任は認められない。
建築確認における建築主事の職務上の注意義務違反が問題となり得る。建築基準法の趣旨から、建築物の所有者に対する国家賠償責任が直ちに否定されるわけではない。
P3 /
国家賠償法1条1項の「その職務を行うについて」とは、少なくとも公務員が主観的に権限行使の意思を有して、当該権限行使を行う場合に限られるから、客観的に職務執行の外形を備える行為によって、他人に損害を加えた場合であっても、当該公務員に権限行使の意思が認められない場合には、当該公務員個人の損害賠償責任は別として、国家賠償責任は認められない。
「職務を行うについて」は外形説がとられ、公務員に主観的な権限行使意思がなくても、客観的に職務執行の外形があれば国賠責任が問題となる。
P4 /
監獄の長が行った未成年者との面会を拒否する処分が、旧監獄法による委任の範囲を超えた命令に基づいていることを理由として違法とされたとしても、当該命令の適法性につき、長期間にわたって、実務上特に疑いを差し挟む解釈をされてきたことも裁判上取り立てて問題とされたこともないといった事情があり、監獄の長にとって当該命令が委任の範囲を超えることが容易に理解できなかった場合には、上記の違法を理由とする国家賠償責任は認められない。
旧監獄法規則120条・124条につき、委任の範囲を超える違法があっても、当時の実務・裁判例から監獄長に容易に違法性を理解できなかったなら、国賠責任は否定される。
全体要旨
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