行政法 第221問
教材: 行政法②
司法試験 H23 第32問
論点: 理由の差替え
問題
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公式解答
1112
正誤・解説
p1 /
最高裁判所の判例によれば、所得税の納税申告(通常のいわゆる白色申告)に対する更正処分の取消訴訟において、被告は、当該更正処分の正当性を維持する理由として、更正の段階において考慮されなかった事実を新たに主張することも許される。
最判昭和42年9月12日は、更正または審査決定で考慮されなかった事実でも、取消訴訟の段階で新たに主張できるとしている。抗告訴訟では処分の根拠となる法規全般について適法性を審査する趣旨が示されている。
p2 /
飲酒運転を理由とする公務員の懲戒処分の取消訴訟において、当該公務員が処分時以前に公金横領をしていたことが判明したとして、被告がこれを懲戒事由として主張することは許されない。
東京高裁昭和59年1月31日は、処分理由説明書に記載されていない事情でも、処分時に処分権者がその存在を認識し、処分理由とする意思を有していた事実なら、取消訴訟で主張できるとした。したがって公金横領の事実を主張することも、直ちに一律に否定されない。
p3 /
最高裁判所の判例によれば、情報公開条例において非開示決定を行うときには、非開示の理由を付記しなければならないと定められている場合に、理由の付記が不十分でありその要件を欠くと判断される以上、後に実施機関により理由の説明がされたとしても、その瑕疵が治癒されたものということはできない。
最判平成4年12月10日は、情報公開条例の理由付記が不十分で要件を欠く場合、後日、実施機関が理由説明をしても、その不備は治癒されないとした。非開示理由は、相手方の知・不知にかかわらず一定程度具体的に示す必要がある。
p4 /
最高裁判所の判例によれば、情報公開条例において非開示決定を行うときには、非開示の理由を付記しなければならないと定められている場合には、非開示決定取消訴訟において、被告が非開示決定の通知書に付記された理由以外の理由を主張することは許されない。
最判平成11年11月19日(百選I180)は、通知書に付記しなかった非公開事由を訴訟で主張することを一律に否定した原審を誤りとした。条例の理由付記趣旨からしても、通知書記載理由に限られて被告が他の理由を主張できないとはいえない。
全体要旨
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