民法 第714問
教材: 民法⑤
司法試験 H26 第35問(改)
論点: 相続分
問題
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被相続人Aの遺産は、甲土地(死亡時の価額3000万円)及び乙建物(死亡時の価額1000万円)であり、相続債務は存在せず、法定相続人は配偶者B並びにAB間の子C及びDであることを前提として、次の1から5までの各記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、特に言及がある場合を除き、相続開始時の貨幣価値への換算並びに特別受益及び寄与分は考えなくてよい。
公式解答
4
正誤・解説
1 /
Cが、遺産の維持又は増加につき800万円相当の特別の寄与をしていた場合、具体的相続分は、B及びCがそれぞれ1600万円、Dが800万円である。
特別寄与がある場合、まず共同相続人の協議で定めた寄与分を控除して相続財産をみる。Cの寄与分800万円を控除すると3200万円となり、法定相続分に応じてB1600万円、D800万円、Cは寄与分を加えた1600万円となる。
根拠条文:民法904条第1項・e-Govで法令を開く民法900条第1号・e-Govで法令を開く
民法904条第1項―現行条文本文
前条に規定する贈与の価額は、受贈者の行為によって、その目的である財産が滅失し、又はその価格の増減があったときであっても、相続開始の時においてなお原状のままであるものとみなしてこれを定める。
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民法900条第1号―現行条文本文
第九百条 (法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
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2 /
Aが、死亡する3年前にDに生計の資本として1000万円を贈与していた場合、具体的相続分は、Bが2500万円、Cが1250万円、Dが250万円である。
生計の資本としての贈与は特別受益となり、相続財産に持戻しして計算する。1000万円を加えた5000万円を基礎に法定相続分を出し、Dの受益1000万円を控除すると、B2500万円、C1250万円、D250万円となる。
根拠条文:民法903条第1項・e-Govで法令を開く民法900条第1号・e-Govで法令を開く
民法903条第1項―現行条文本文
共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。
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民法900条第1号―現行条文本文
第九百条 (法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
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3 /
Aが、死亡する3年前にCに生計の資本として1000万円を贈与していたが、遺言で、相続の際には、当該贈与は各自の相続分の算定から除外するように指示していた場合、具体的相続分は、Bが2000万円、C及びDがそれぞれ1000万円である。
被相続人が特別受益を持戻し計算の対象外とする意思表示をしていれば、その指示に従う。贈与1000万円を除外して4000万円を基礎にすると、B2000万円、C・D各1000万円となる。
根拠条文:民法903条第1項・e-Govで法令を開く民法903条第3項・e-Govで法令を開く
民法903条第1項―現行条文本文
共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。
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民法903条第3項―現行条文本文
被相続人が前二項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思に従う。
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4 /
Aが、死亡する3年前にCに生計の資本として400万円を贈与し、さらに、遺言で甲土地及び乙建物をBに相続させるとしていた場合、Cは遺留分侵害額請求をすることができない。
Cには遺留分があり、相続財産の算定では生前贈与400万円も一定の範囲で考慮される。法定相続人が配偶者と子2人ならCの遺留分は相続分の8分の1で、遺留分侵害が生じれば金銭請求が可能である。
根拠条文:民法1042条・e-Govで法令を開く民法1043条第1項・e-Govで法令を開く民法1044条第1項・e-Govで法令を開く民法1046条第1項・e-Govで法令を開く民法1046条第2項・e-Govで法令を開く
民法1042条―現行条文本文
第千四十二条 (遺留分の帰属及びその割合)
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次条第一項に規定する遺留分を算定するための財産の価額に、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合を乗じた額を受ける。
一 直系尊属のみが相続人である場合
三分の一
二 前号に掲げる場合以外の場合
二分の一
相続人が数人ある場合には、前項各号に定める割合は、これらに第九百条及び第九百一条の規定により算定したその各自の相続分を乗じた割合とする。
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民法1043条第1項―現行条文本文
遺留分を算定するための財産の価額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額とする。
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民法1044条第1項―現行条文本文
贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。
当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする。
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民法1046条第1項―現行条文本文
遺留分権利者及びその承継人は、受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。
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民法1046条第2項―現行条文本文
遺留分侵害額は、第千四十二条の規定による遺留分から第一号及び第二号に掲げる額を控除し、これに第三号に掲げる額を加算して算定する。
一 遺留分権利者が受けた遺贈又は第九百三条第一項に規定する贈与の価額
二 第九百条から第九百二条まで、第九百三条及び第九百四条の規定により算定した相続分に応じて遺留分権利者が取得すべき遺産の価額
三 被相続人が相続開始の時において有した債務のうち、第八百九十九条の規定により遺留分権利者が承継する債務(次条第三項において「遺留分権利者承継債務」という。)の額
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5 /
法改正(平30法72)により削除
設問文上、法改正により削除された肢であり、正誤判断の対象外。
全体要旨
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