民法 第615問
教材: 民法④
司法試験 H23 第30問 / 予備試験 H23 第12問
論点: 不法行為
問題
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不法行為による損害賠償請求権に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
4. イ オ
正誤・解説
ア /
胎児の父が他人の不法行為によって死亡した場合、胎児の母は、子の出生前であっても、その代理人として子の固有の慰謝料請求権を行使することができる。
胎児の母が出生前に子の固有の慰謝料請求権を代理行使できるとはいえない。出生前は胎児自身の権利主体性との関係で、当然に代理行使を認める趣旨ではない。
根拠条文:民法3条第1項・e-Govで法令を開く民法721条・e-Govで法令を開く
民法3条第1項―現行条文本文
私権の享有は、出生に始まる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法721条―現行条文本文
第七百二十一条 (損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)
胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。
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イ /
不法行為による生命侵害の場合、被害者が加害者に対して取得した慰謝料請求権は、被害者の相続人に相続される。
生命侵害により被害者が取得した慰謝料請求権は、被害者死亡後は相続の対象となる。判例は、財産的損害と同様に相続を肯定している。
根拠条文:民法709条・e-Govで法令を開く民法710条・e-Govで法令を開く
民法709条―現行条文本文
第七百九条 (不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
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民法710条―現行条文本文
第七百十条 (財産以外の損害の賠償)
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
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ウ /
不法行為により身体に被害を受けた者の近親者がその固有の慰謝料を請求することができるのは、被害者がその不法行為によって死亡した場合に限られる。
近親者の固有慰謝料は、被害者死亡に限られず、生存している場合でも認められることがある。死亡が必要条件ではない。
根拠条文:民法711条・e-Govで法令を開く
民法711条―現行条文本文
第七百十一条 (近親者に対する損害の賠償)
他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。
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エ /
不法行為による身体傷害の場合、被害者に責任能力が備わっていないときは、その過失を考慮して損害賠償の額を決めることができない。
被害者側の過失相殺では、被害者に責任能力がなくても、その過失を考慮して損害額を定めることができるとするのが判例の趣旨である。
根拠条文:民法722条第2項・e-Govで法令を開く
民法722条第2項―現行条文本文
被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。
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オ /
名誉毀損による慰謝料請求権は、被害者がその請求権を行使する意思を表示した後であっても、具体的な金額が当事者間において客観的に確定する前は、被害者の債権者による代位行使の対象とはならない。
名誉毀損の慰謝料は、具体的金額が客観的に確定する前は、被害者の一身専属性が強く、債権者代位の対象とならない。金額確定後は別論となる。
根拠条文:民法423条第1項・e-Govで法令を開く
民法423条第1項―現行条文本文
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
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全体要旨
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