民法 第522問
教材: 民法④
司法試験 R03 第23問 / 予備試験 R03 第10問
論点: 数量に関する契約不適合
問題
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AB間の売買契約において、売主Aが買主Bに対して引き渡した目的物の数量が不足しており、契約の内容に適合しない場合の買主Bの権利に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
3. イ・ウ
正誤・解説
p1 /
数量の不足がABいずれの責めにも帰することができない事由によって生じた場合、BはAB間の売買契約を解除することができない。
564条は、債務不履行が債務者の責めに帰すべき事由による場合を前提に、解除を妨げないとする。数量不足が双方の責めに帰せない事由でも解除が直ちに否定されるわけではない。
根拠条文:民法564条・e-Govで法令を開く民法541条・e-Govで法令を開く民法542条・e-Govで法令を開く
民法564条―現行条文本文
第五百六十四条 (買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。
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民法541条―現行条文本文
第五百四十一条 (催告による解除)
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。
ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
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民法542条―現行条文本文
第五百四十二条 (催告によらない解除)
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。
一 債務の全部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。
四 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したとき。
五 前各号に掲げる場合のほか、債務者がその債務の履行をせず、債権者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の一部の解除をすることができる。
一 債務の一部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
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p2 /
数量の不足がBの責めに帰すべき事由によって生じた場合、BはAB間の売買契約を解除することができない。
564条は、債務不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるときは前2条の解除を妨げるとしている。したがって、数量不足がBの責めに帰すべき事由なら解除できない。
根拠条文:民法564条・e-Govで法令を開く民法543条・e-Govで法令を開く
民法564条―現行条文本文
第五百六十四条 (買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。
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民法543条―現行条文本文
第五百四十三条 (債権者の責めに帰すべき事由による場合)
債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規定による契約の解除をすることができない。
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p3 /
数量の不足がBの責めに帰すべき事由によって生じた場合、不足分の引渡しが可能であっても、Bは不足分の引渡しを請求することができない。
562条2項は、前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるときは、買主は同項の履行追完請求をできないとする。数量不足がBの責めなら、不足分の引渡請求はできない。
根拠条文:民法562条第1項・e-Govで法令を開く民法562条第2項・e-Govで法令を開く
民法562条第1項―現行条文本文
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。
ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
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民法562条第2項―現行条文本文
前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。
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p4 /
不足分の引渡しが可能であり、Aがその引渡しを申し出た場合であっても、Bは、その申出を拒んで直ちに代金の減額を請求することができる。
563条1項は、追完の催告をして相当期間内に追完がないときに代金減額請求ができるとする。Aが不足分の引渡しを申し出ているなら、直ちに減額請求できるわけではない。
根拠条文:民法563条第1項・e-Govで法令を開く民法563条第2項・e-Govで法令を開く民法563条第2項第1号・e-Govで法令を開く
民法563条第1項―現行条文本文
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。
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民法563条第2項―現行条文本文
前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。
一 履行の追完が不能であるとき。
二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
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民法563条第2項第1号―現行条文本文
一 履行の追完が不能であるとき。
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p5 /
Bが数量の不足を知った時から1年以内にその旨をAに通知しない場合には、Aが引渡しの時に数量の不足を知り又は重大な過失によって知らなかったときを除き、Bは損害賠償の請求をすることができない。
566条は、種類又は品質に関する不適合についての通知期間を定めるもので、数量に関して契約の内容に適合しない場合は除かれている。よって本記述は条文適用を誤る。
根拠条文:民法566条・e-Govで法令を開く
民法566条―現行条文本文
第五百六十六条 (目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。
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全体要旨
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