民法 第429問
教材: 民法③
司法試験 H23 第22問(改)
論点: 弁済による代位
問題
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弁済による代位に関する次のアからオまでの各記述
公式解答
4. ウ エ
正誤・解説
p1 /
保証人が債権者に弁済をする前に債務者所有の抵当不動産が第三者に譲渡された場合には,保証人は,その後に弁済をしても,その第三者に対して債権者に代位することはできない。
保証人が「弁済するについて正当な利益を有する者」に当たる以上、被担保債権の譲渡対抗要件を備える必要はなく、また担保不動産が第三者に譲渡された後でも代位は可能とされる。
根拠条文:民法499条・e-Govで法令を開く民法500条・e-Govで法令を開く民法467条・e-Govで法令を開く民法501条・e-Govで法令を開く
民法499条―現行条文本文
第四百九十九条 (弁済による代位の要件)
債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
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民法500条―現行条文本文
第五百条
第四百六十七条の規定は、前条の場合(弁済をするについて正当な利益を有する者が債権者に代位する場合を除く。)について準用する。
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民法467条―現行条文本文
第四百六十七条 (債権の譲渡の対抗要件)
債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。
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民法501条―現行条文本文
第五百一条 (弁済による代位の効果)
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。
第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に掲げるところによる。
一 第三取得者(債務者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者をいう。以下この項において同じ。)は、保証人及び物上保証人に対して債権者に代位しない。
二 第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
三 前号の規定は、物上保証人の一人が他の物上保証人に対して債権者に代位する場合について準用する。
四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。
ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
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p2 /
900万円の主たる債務について二人の連帯保証人がおり,そのうちの一人が物上保証人を兼ねている場合,連帯保証債務のみを負担している者が全額弁済をすると,この者が代位する債権額は600万円である。
連帯保証人と物上保証人が一部重複する場合は、二重資格者を含めて人数で按分するのが判例の考え方であり、全額弁済者の代位額は600万円ではなく450万円とされる。
根拠条文:民法501条第3項第4号・e-Govで法令を開く民法501条第3項第5号・e-Govで法令を開く
民法501条第3項第4号―現行条文本文
四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。
ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
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民法501条第3項第5号―現行条文本文
五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
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p3 /
1000万円の主たる債務に対する連帯保証人と物上保証人が一人ずついたところ,連帯保証人が債権者に弁済をする前に,物上保証の目的不動産が三人の共同相続により相続され共有となった場合,その後連帯保証人が全額弁済をすると,この者が代位する債権額の合計は750万円である。
物上保証の目的不動産が共同相続で共有となった場合、判例は弁済時の共有持分権者をそれぞれ一名として人数で数える。よって連帯保証人が全額弁済したときの代位額合計は750万円となる。
根拠条文:民法501条第3項第4号・e-Govで法令を開く民法501条第3項第5号・e-Govで法令を開く
民法501条第3項第4号―現行条文本文
四 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。
ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
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民法501条第3項第5号―現行条文本文
五 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
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p4 /
債務者が所有する不動産と物上保証人が所有する不動産に共同抵当権が設定された場合において,後者の不動産が競売されて債権者が被担保債権の一部の満足を受けたときは,物上保証人は,一部代位者として債権者と共に前者の不動産に設定された抵当権を実行することができるが,競落代金の配当については債権者に劣後する。
共同抵当で後順位の不動産が競売された場合、物上保証人は一部代位者として前者不動産の抵当権を実行できるが、配当では債権者が優先する。
根拠条文:民法502条第1項・e-Govで法令を開く民法502条第2項・e-Govで法令を開く民法502条第3項・e-Govで法令を開く
民法502条第1項―現行条文本文
債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、債権者の同意を得て、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使することができる。
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民法502条第2項―現行条文本文
前項の場合であっても、債権者は、単独でその権利を行使することができる。
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民法502条第3項―現行条文本文
前二項の場合に債権者が行使する権利は、その債権の担保の目的となっている財産の売却代金その他の当該権利の行使によって得られる金銭について、代位者が行使する権利に優先する。
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p5 /
保証人が債権者に弁済をした場合,債務者との間であらかじめ求償権につき法定利率を超える利率による遅延損害金を支払う特約をしていたとしても,当該債務者の物上保証人との関係においては,保証人が取得した求償権についての遅延損害金は,法定利率の範囲に限定される。
保証人と債務者間の特約は、物上保証人との関係で当然に制限されるものではない。保証人が代位で取得した原債権の範囲は、特約により法定利率を超える遅延損害金を含めた内容で画される。
全体要旨
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