民法 第279問
教材: 民法②
司法試験 H19 第15問
論点: 抵当権
問題
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民法
公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
将来発生するかどうか不確実な債権について抵当権の設定登記がなされた場合、抵当権設定者は、被担保債権の不存在を理由として、抵当権者に対して、抵当権設定登記の抹消を求めることができる。
将来発生するか不確実な債権を被担保債権とする抵当権は、設定自体が直ちに無効とはならない。したがって、被担保債権が現時点で存在しないことを理由に、当然に抹消請求できるわけではない。
p2 /
金銭消費貸借契約に基づく貸金債権について抵当権の設定登記がなされたが、結局元本が交付されなかった場合、抵当権設定者は、被担保債権の不存在を理由として、抵当権者に対して、抵当権設定登記の抹消を求めることができる。
金銭消費貸借は、書面であっても当事者の一方が金銭等を受け取ることにより成立する。元本が交付されなければ貸金債権は発生せず、被担保債権不存在を理由に抹消請求できる。
根拠条文:民法587条・e-Govで法令を開く民法587条第2項・e-Govで法令を開く
民法587条―現行条文本文
第五百八十七条 (消費貸借)
消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法587条第2項―現行条文本文
第五百八十七条 (消費貸借)
消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。
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p3 /
金銭消費貸借契約に基づく貸金債権について抵当権の設定登記がなされたが、その金銭消費貸借契約が公序良俗に違反するとともに、貸金の交付が不法原因給付に当たる場合、抵当権設定者は、抵当権者に対して、抵当権設定登記の抹消を求めることができる。
不法原因給付に当たる場合でも、抵当権の存続を直ちに肯定できないときは、被担保債権不存在を主張して抹消請求できると整理されている。公序良俗違反・不法原因給付の場面では、抹消請求が肯定される。
根拠条文:民法708条・e-Govで法令を開く民法90条・e-Govで法令を開く
民法708条―現行条文本文
第七百八条 (不法原因給付)
不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。
ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。
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民法90条―現行条文本文
第九十条 (公序良俗)
公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。
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p4 /
債務者A所有の不動産上にYが第一順位、Xが第二順位の抵当権の設定を受け、それぞれ設定登記を行った後、AがYに対する被担保債権をいったん弁済し、その後YがAに同額の新たな貸付を行い、抹消されていなかった第一順位の登記を含意の上新たな貸付債権の担保とし流用することにした場合、Xは、Yの抵当権設定登記の抹消を求めることができない。
抵当権の流用は、実体上の権利関係と異なる登記を利用して先順位を維持する形になるため、後順位者との関係で無制限に認められない。判例上、後順位抵当権者は抹消を主張できる。
p5 /
Xが所有する甲不動産について、Yに対して抵当権を設定して金銭を借り入れるとともに、Aが、XのYに対する借入れ債務を担保するため、Yとの間で連帯保証契約を結んだ場合、Aが借入れ債務を全額弁済したとしても、Xは、Yに対して、抵当権設定登記の抹消を求めることはできない。
保証人Aが弁済すると、債権者Yに代位してその権利を行使できる。連帯保証が付いている場合でも、Aが弁済した以上、Xが常に抹消請求できないとはいえない。判例・解説はXの抹消請求を否定している。
根拠条文:民法499条・e-Govで法令を開く民法501条第1項・e-Govで法令を開く
民法499条―現行条文本文
第四百九十九条 (弁済による代位の要件)
債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法501条第1項―現行条文本文
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
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全体要旨
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