民法 第150問
教材: 民法②
司法試験 H27 第13問 / 予備試験 H27 第7問
論点: 動産引渡請求の要件事実
問題
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Aが、A所有の甲動産を占有するBに対し、所有権に基づく甲動産の引渡請求訴訟を提起したところ、Bは、Aの夫Cから質権の設定を受けその質権を即時取得した旨の反論をした。この場合に関する次の1から4までの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
公式解答
2
正誤・解説
1 /
占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定されるから、Bは、質権の即時取得の成立を基礎付ける事実を主張・立証する必要はない。
192条・186条1項・188条の推定はあるが、即時取得の成立を基礎付ける事情(取引行為による占有開始など)まで不要になるわけではない。判例は、占有取得者側が権原の適法取得を主張立証すべき場面を認めている。
根拠条文:民法192条・e-Govで法令を開く民法186条第1項・e-Govで法令を開く民法188条・e-Govで法令を開く
民法192条―現行条文本文
第百九十二条 (即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法186条第1項―現行条文本文
占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する。
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民法188条―現行条文本文
第百八十八条 (占有物について行使する権利の適法の推定)
占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する。
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2 /
Bは、Cとの間で質権設定の合意をし、その合意に基づいてCから甲動産の引渡しを受けたことを主張・立証する必要がある。
質権設定は、担保権者にその目的物を引き渡すことによって効力を生ずる(344条)。したがって、BはCとの質権設定の合意と、それに基づく引渡しを主張・立証する必要がある。
根拠条文:民法344条・e-Govで法令を開く
民法344条―現行条文本文
第三百四十四条 (質権の設定)
質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。
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3 /
Bは、質権の被担保債権の発生原因事実を主張・立証する必要はなく、Aが、質権の被担保債権の消滅原因事実を主張・立証する必要がある。
質権者は債権とその担保を主張する必要がある。被担保債権の成立が前提となるため、Bがその発生原因事実を主張・立証すべきであり、消滅原因事実をAに負わせるという整理は誤り。
根拠条文:民法342条・e-Govで法令を開く
民法342条―現行条文本文
第三百四十二条 (質権の内容)
質権者は、その債権の担保として債務者又は第三者から受け取った物を占有し、かつ、その物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
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4 /
Bは、Cに甲動産の所有権がないことについてBが善意であることを主張・立証する必要はないが、Bに過失がないことを主張・立証する必要がある。
即時取得では、善意・無過失が要件となる。したがって、BはCの無権利について善意であったことだけでなく、過失がないことも主張・立証する必要がある。
根拠条文:民法192条・e-Govで法令を開く
民法192条―現行条文本文
第百九十二条 (即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
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全体要旨
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