民事訴訟法 第14問
教材: 民事訴訟法①
司法試験 H21 第57問
論点: 移送
問題
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ア〜オの各記述について正誤を判断し、正しい組合せを選ぶ。
公式解答
3. イ ウ
正誤・解説
p1 /
訴訟の著しい遅滞を避け、又は当事者間の衡平を図るための移送は、被告の申立てによることなく、裁判所が職権ですることはできない。
民訴法17条は、著しい遅滞回避や衡平のための移送を、申立てにより又は職権でできるとしている。したがって「被告の申立てによることなく職権でできない」は誤り。
根拠条文:民事訴訟法17条・e-Govで法令を開く
民事訴訟法17条―現行条文本文
第十七条 (遅滞を避ける等のための移送)
第一審裁判所は、訴訟がその管轄に属する場合においても、当事者及び尋問を受けるべき証人の住所、使用すべき検証物の所在地その他の事情を考慮して、訴訟の著しい遅滞を避け、又は当事者間の衡平を図るため必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部を他の管轄裁判所に移送することができる。
民事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:11)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
簡易裁判所に係属する本訴に対し、本訴被告が反訴で地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において、本訴原告の申立てがあるときは、簡易裁判所は、本訴及び反訴を地方裁判所に移送しなければならない。
民訴法274条1項前段は、簡裁係属事件で反訴が地裁管轄となり、相手方の申立てがあるときは、本訴・反訴を地裁へ移送しなければならないとする。
根拠条文:民事訴訟法274条第1項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法274条第1項―現行条文本文
被告が反訴で地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において、相手方の申立てがあるときは、簡易裁判所は、決定で、本訴及び反訴を地方裁判所に移送しなければならない。
この場合においては、第二十二条の規定を準用する。
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p3 /
確定した移送の裁判は、移送を受けた裁判所を拘束するが、移送決定の確定後に新たな事由が生じたときは、移送を受けた裁判所は、更に事件を他の裁判所に移送することができる。
民訴法22条1項・2項は、確定した移送裁判の拘束力を認めつつ、移送後に別の事由や新事情が生じれば、受送裁判所がさらに移送できる余地を認める。
根拠条文:民事訴訟法22条第1項・e-Govで法令を開く民事訴訟法22条第2項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法22条第1項―現行条文本文
確定した移送の裁判は、移送を受けた裁判所を拘束する。
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民事訴訟法22条第2項―現行条文本文
移送を受けた裁判所は、更に事件を他の裁判所に移送することができない。
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p4 /
当事者が専属的合意管轄を定めた場合には、法定管轄のある他の裁判所に訴えを提起することは管轄違いであるから、訴えの提起を受けた裁判所は、当事者が合意した裁判所に訴訟を移送しなければならない。
専属的合意管轄がある場合でも、他の裁判所への提起は直ちに移送義務を生じるわけではない。民訴法16条2項により、一定の場合は受訴裁判所が自ら審理・裁判できる。
根拠条文:民事訴訟法16条第1項・e-Govで法令を開く民事訴訟法16条第2項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法16条第1項―現行条文本文
裁判所は、訴訟の全部又は一部がその管轄に属しないと認めるときは、申立てにより又は職権で、これを管轄裁判所に移送する。
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民事訴訟法16条第2項―現行条文本文
地方裁判所は、訴訟がその管轄区域内の簡易裁判所の管轄に属する場合においても、相当と認めるときは、前項の規定にかかわらず、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について自ら審理及び裁判をすることができる。
ただし、訴訟がその簡易裁判所の専属管轄(当事者が第十一条の規定により合意で定めたものを除く。)に属する場合は、この限りでない。
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p5 /
裁判所の管轄は、訴えの提起の時を標準として定められるから、50万円の損害賠償を求める訴えを簡易裁判所に提起した後に、請求額を150万円に拡張した場合でも、簡易裁判所は訴えを地方裁判所に移送する必要はない。
管轄は原則として訴え提起時を基準にするが、請求拡張で簡裁の事物管轄を超えると、地裁への移送を要する。民訴法15条、33条1項1号、24条の関係から「移送不要」は誤り。
根拠条文:民事訴訟法15条・e-Govで法令を開く民事訴訟法33条第1項第1号・e-Govで法令を開く民事訴訟法24条・e-Govで法令を開く
民事訴訟法15条―現行条文本文
第十五条 (管轄の標準時)
裁判所の管轄は、訴えの提起の時を標準として定める。
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民事訴訟法33条第1項第1号―現行条文本文
外国人は、その本国法によれば訴訟能力を有しない場合であっても、日本法によれば訴訟能力を有すべきときは、訴訟能力者とみなす。
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民事訴訟法24条―現行条文本文
第二十四条 (裁判官の忌避)
裁判官について裁判の公正を妨げるべき事情があるときは、当事者は、その裁判官を忌避することができる。
当事者は、裁判官の面前において弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判官を忌避することができない。
ただし、忌避の原因があることを知らなかったとき、又は忌避の原因がその後に生じたときは、この限りでない。
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全体要旨
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