憲法 第374問
教材: 憲法③
プレ-09
論点: 司法権
問題
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司法権に関する次の文章について、それぞれの内容が正しい場合には1を、誤りである場合には2を選びなさい。
公式解答
22122
正誤・解説
1 /
「司法権はすべて裁判所に属する」という原則の例外の一つとして、国会の両議院が行う議員資格争訟がある。これは、議員としての資質を疑わせるような非行等があった場合に懲罰としてその議員の資格を失わせるものであるから、議院の自律権を尊重し、それぞれの議院において、その争訟を処理するものとしたものである。
両議院の議員資格争訟は、議員としての資格を失わせる「懲罰」ではなく、議員資格に関する争いを議院自らが処理するもの。したがって、非行に対する懲罰として資格を失わせる趣旨とする説明は誤り。
根拠条文:日本国憲法55条・e-Govで法令を開く
日本国憲法55条―現行条文本文
第五十五条
両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。
但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
「司法権はすべて裁判所に属する」という原則の例外の一つとして、弾劾裁判所の裁判がある。これは、裁判官が職務上の義務に著しく違反し、又は職務を著しく怠ったときなどに、当該裁判官を罷免するための手続であり、実質的には懲戒処分に該当する。したがって、罷免処分を受けた裁判官は、国家公務員が懲戒処分を受けた場合と同様に、当該処分の取消しを求める取消訴訟を東京地方裁判所に提起することができる。
弾劾裁判所は裁判官を罷免するための特別手続で、懲戒処分とは異なる。したがって、罷免処分の取消しを求める取消訴訟を東京地裁に提起できるという説明は誤り。
根拠条文:日本国憲法76条第2項・e-Govで法令を開く日本国憲法64条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法76条第2項―現行条文本文
特別裁判所は、これを設置することができない。
行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
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日本国憲法64条第1項―現行条文本文
国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。
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3 /
明治憲法の下では、軍法会議、皇室裁判所など、いわゆる特別裁判所が認められていたが、現行憲法は、これを許容していない。しかしながら、例えば、行政事件を専門に扱う行政裁判所を法律で設けることも、それが通常の裁判所の系列に位置付けられる限り、憲法に違反するものではないと一般に解されている。
現行憲法は特別裁判所を禁じるが、通常の裁判所の系列に属する専門裁判所を設けることまで否定する趣旨ではないと説明されている。
根拠条文:日本国憲法76条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法76条第1項―現行条文本文
すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
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4 /
「行政機関は終審として裁判を行うことができない」とされている。したがって、例えば、ある行政機関が認定した事実は、これを立証する実質的な証拠があるときには、裁判所を拘束する、というようなルールを設けたとしても、それは憲法違反になるというべきであるから、我が国においては、このような制度は採用されていない。
行政機関の事実認定に実質的証拠力を認め、裁判所の判断を一定程度拘束する制度は、法律上採用されている例がある。したがって、我が国では一切採用されていないという断定は誤り。
根拠条文:日本国憲法99条第1項・e-Govで法令を開く日本国憲法99条第2項・e-Govで法令を開く日本国憲法52条第1項・e-Govで法令を開く日本国憲法52条第2項・e-Govで法令を開く日本国憲法25条・e-Govで法令を開く日本国憲法25条第2項・e-Govで法令を開く
日本国憲法99条第1項―現行条文本文
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
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日本国憲法99条第2項―現行条文本文
第九十九条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
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日本国憲法52条第1項―現行条文本文
国会の常会は、毎年一回これを召集する。
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日本国憲法52条第2項―現行条文本文
第五十二条
国会の常会は、毎年一回これを召集する。
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日本国憲法25条―現行条文本文
第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
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日本国憲法25条第2項―現行条文本文
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
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5 /
東京高等裁判所の特別の支部として、平成17年4月、特許権等の知的財産関係事件を取り扱う知的財産高等裁判所が設置された。この知的財産高等裁判所が、東京高等裁判所の支部として位置付けられたのは、仮にこれを既存の高等裁判所とは別の9番目の高等裁判所とした場合、特許権等の知的財産関係事件に関する特別裁判所を設けることになって憲法違反の疑いが強いためであった。
知財高裁は高等裁判所の支部として設けられたが、その理由を「別の高裁にすると特別裁判所になるから」と断定するのは不正確。通常の裁判所の系列に属するかが問題とされる。
全体要旨
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