憲法 第77問
教材: 憲法①
司法試験 H30 第1問
論点: 公務員の人権
問題
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教授。公務員の地位のように権利主体と公権力との間に特殊な法律関係がある場合には、憲法の人権保障が原則として及ばないなどとする理論がありますね。このような理論によって公務員の人権に対する制約を正当化した最高裁判所の判決がありますか。
教授。あなたの言うその判決は、国家公務員法102条1項が一定の行動類型に属する政治的行為を禁止していることに伴い生じ得る意思表明の自由の制約については、どのような判断をしていますか。
教授。堀越事件判決(最高裁判所平成24年12月7日第二小法廷判決、刑集66巻12号1337頁)は、同法にいう「政治的行為」に該当するかの判断についてどのような枠組みを示していますか。
公式解答
ア× / イ○ / ウ○
正誤・解説
ア /
判例(最大判昭49.11.6【百選Ⅰ12】~猿払事件~)が、先の先生のおっしゃる趣旨の判示をして、公務員の政治的意見表明の自由に対する制約を正当化しています。
猿払事件は、国家公務員の政治的行為規制について、表現の自由への制約を一定の限度で合憲としたものだが、問題文のように「憲法の人権保障が原則として及ばない」と一般化して公務員の政治的意見表明の自由全体を正当化した判示ではない。
根拠条文:日本国憲法21条・e-Govで法令を開く日本国憲法15条第2項・e-Govで法令を開く
日本国憲法21条―現行条文本文
第二十一条
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
検閲は、これをしてはならない。
通信の秘密は、これを侵してはならない。
日本国憲法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:52)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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日本国憲法15条第2項―現行条文本文
すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。
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イ /
公務員の政治的中立性を損なうおそれのある行動類型に属する政治的行為を禁止することに伴い意思表明の自由が制約されることになっても、そのような制約は行動の禁止に伴う限度での間接的・付随的制約にとどまると判示しています。
猿払事件判例は、政治的行為の禁止によって生じる表現の自由の制約を、行動規制に伴う間接的・付随的なものとして捉え、必要やむを得ない限度なら許容されるとした。
根拠条文:日本国憲法102条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法102条第1項―現行条文本文
この憲法による第一期の参議院議員のうち、その半数の者の任期は、これを三年とする。
その議員は、法律の定めるところにより、これを定める。
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ウ /
同項にいう「政治的行為」の意義を、公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるものと解した上で、その判断においては、当該公務員の地位、その職務の内容や権限等、当該公務員がした行為の性質、態様、目的、内容等の諸般の事情を総合して判断するのが相当であると判示しています。
堀越事件判例は、国家公務員法102条1項の「政治的行為」を、職務遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるものと解し、地位・職務内容・権限・行為の性質や目的などを総合考慮するとした。
根拠条文:日本国憲法102条第1項・e-Govで法令を開く日本国憲法21条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法102条第1項―現行条文本文
この憲法による第一期の参議院議員のうち、その半数の者の任期は、これを三年とする。
その議員は、法律の定めるところにより、これを定める。
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日本国憲法21条第1項―現行条文本文
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
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全体要旨
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