商法 第112問
教材: 商法①
予備試験 R02 第26問
論点: 否決決議の株主総会決議取消しの訴え
問題
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最高裁判所平成28年3月4日第二小法廷判決(民集70巻3号827頁)は、ある議案を否決する株主総会の決議の取消しを請求する訴えは不適法であるとする。
公式解答
2. ア オ
正誤・解説
p1 /
会社法は、取消事由のある株主総会の決議について、その決議の日から3か月以内に限って訴えをもって取消しを請求することができる旨を定め、法律関係の早期安定を図っている。
判例は、会社の組織に関する訴えについての諸規定を置き、株主総会等の決議取消しも3か月以内に限ることで早期安定を図る趣旨を示している。
p2 /
会社法は、株主は、原則として、株主総会において総株主の議決権の10分の1以上の賛成を得られなかった日から3年を経過していない議案と実質的に同一の議案を提出することができない旨を定めている。
判例は、否決議案の再提出を短期間に繰り返すことの適否を問題にしており、3年経過前の再提案禁止を会社法が一般に定めるとは述べていない。
根拠条文:会社法304条ただし書・e-Govで法令を開く
会社法304条ただし書―現行条文本文
第三百四条
株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。次条第一項において同じ。)につき議案を提出することができる。
ただし、当該議案が法令若しくは定款に違反する場合又は実質的に同一の議案につき株主総会において総株主(当該議案について議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。
会社法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:15)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p3 /
株主総会の決議は、定足数を満たし、かつ、議案に対する法定多数の賛成があることによって成立するから、議案が否決され、決議が成立しなかったときは、当該議案を否決する株主総会の決議の取消しを請求する訴えは、特段の事情が認められない限り、訴えの利益を欠く。
判例は、否決決議自体によって新たな法律関係が生じないとしても、取消し訴えが当然に不適法とはいえないとする。訴えの利益を直ちに否定していない。
根拠条文:会社法304条ただし書・e-Govで法令を開く商法854条第1項・e-Govで法令を開く
会社法304条ただし書―現行条文本文
第三百四条
株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。次条第一項において同じ。)につき議案を提出することができる。
ただし、当該議案が法令若しくは定款に違反する場合又は実質的に同一の議案につき株主総会において総株主(当該議案について議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。
会社法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:15)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p4 /
会社法は、役員の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が株主総会において否決されたときは、会社法所定の株主は、訴えをもって当該役員の解任を請求することができる旨を定めている。
判例は、今回の争点を851条1項の役員解任請求訴訟とは別問題として扱っている。否決決議の取消訴訟が当然に解任請求権へつながるわけではない。
根拠条文:商法854条第1項・e-Govで法令を開く
p5 /
会社法は、会社の組織に関する訴えに係る請求を認容する確定判決は、第三者に対してもその効力を有する旨を定めており、株主総会の決議によって新たな法律関係が生ずることを前提としている。
判例は、会社の組織に関する訴えでは被告・効力の及ぶ者・判決効を法定しており、株主総会決議で新たな法律関係が生じることを前提とする規律であると述べる。
根拠条文:同法834条から839条まで・e-Govを開く
全体要旨
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