商法 第38問
教材: 商法①
予備試験 R04 第17問
論点: 完全子会社化
問題
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A株式会社(以下「A社」という。)の支配株主であるB株式会社(以下「B社」という。)は、A社の少数株主Cらの個別の承諾を得ることなく、A社を完全子会社にしたいと考え、そのための手法を検討している。
公式解答
2
正誤・解説
p1 /
株式の併合、全部取得条項付種類株式の取得及び特別支配株主の株式等売渡請求のいずれの手法を用いる場合も、A社において株主総会の特別決議が必要である。
株式の併合と全部取得条項付種類株式の取得は株主総会の特別決議が必要だが、特別支配株主の株式等売渡請求ではA社の株主総会の特別決議は不要である。
根拠条文:会社法180条第2項・e-Govで法令を開く会社法171条第1項・e-Govで法令を開く会社法309条第2項第4号・e-Govで法令を開く会社法179条第3項・e-Govで法令を開く
会社法180条第2項―現行条文本文
株式会社は、株式の併合をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 併合の割合
二 株式の併合がその効力を生ずる日(以下この款において「効力発生日」という。)
三 株式会社が種類株式発行会社である場合には、併合する株式の種類
四 効力発生日における発行可能株式総数
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会社法171条第1項―現行条文本文
全部取得条項付種類株式(第百八条第一項第七号に掲げる事項についての定めがある種類の株式をいう。以下この款において同じ。)を発行した種類株式発行会社は、株主総会の決議によって、全部取得条項付種類株式の全部を取得することができる。
この場合においては、当該株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 全部取得条項付種類株式を取得するのと引換えに金銭等を交付するときは、当該金銭等(以下この条において「取得対価」という。)についての次に掲げる事項
二 前号に規定する場合には、全部取得条項付種類株式の株主に対する取得対価の割当てに関する事項
三 株式会社が全部取得条項付種類株式を取得する日(以下この款において「取得日」という。)
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会社法309条第2項第4号―現行条文本文
四 第百八十条第二項の株主総会
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会社法179条第3項―現行条文本文
特別支配株主は、新株予約権付社債に付された新株予約権について前項の規定による請求(以下「新株予約権売渡請求」という。)をするときは、併せて、新株予約権付社債についての社債の全部を当該特別支配株主に売り渡すことを請求しなければならない。
ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権について別段の定めがある場合は、この限りでない。
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p2 /
株式の併合又は全部取得条項付種類株式の取得の手法を用いる場合において、一株に満たない端数の処理として、その端数の合計数に相当する数の株式を裁判所の許可を得て競売以外の方法により売却するためには、A社の取締役の全員の同意を得る必要がある。
端数処理として裁判所許可を得て競売以外の方法で売却するには、株式併合・全部取得条項付種類株式いずれの場合も、取締役が複数なら全員の同意が必要と説明されている。
根拠条文:会社法234条第1項第2号・e-Govで法令を開く会社法234条第2項・e-Govで法令を開く会社法235条第1項・e-Govで法令を開く会社法235条第2項・e-Govで法令を開く会社法180条第2項・e-Govで法令を開く会社法171条第1項・e-Govで法令を開く
会社法234条第1項第2号―現行条文本文
二 第百七十三条第一項の規定による株式の取得
当該株式会社の株主
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会社法234条第2項―現行条文本文
株式会社は、前項の規定による競売に代えて、市場価格のある同項の株式については市場価格として法務省令で定める方法により算定される額をもって、市場価格のない同項の株式については裁判所の許可を得て競売以外の方法により、これを売却することができる。
この場合において、当該許可の申立ては、取締役が二人以上あるときは、その全員の同意によってしなければならない。
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会社法235条第1項―現行条文本文
株式会社が株式の分割又は株式の併合をすることにより株式の数に一株に満たない端数が生ずるときは、その端数の合計数(その合計数に一に満たない端数が生ずる場合にあっては、これを切り捨てるものとする。)に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を株主に交付しなければならない。
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会社法235条第2項―現行条文本文
前条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。
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会社法180条第2項―現行条文本文
株式会社は、株式の併合をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 併合の割合
二 株式の併合がその効力を生ずる日(以下この款において「効力発生日」という。)
三 株式会社が種類株式発行会社である場合には、併合する株式の種類
四 効力発生日における発行可能株式総数
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会社法171条第1項―現行条文本文
全部取得条項付種類株式(第百八条第一項第七号に掲げる事項についての定めがある種類の株式をいう。以下この款において同じ。)を発行した種類株式発行会社は、株主総会の決議によって、全部取得条項付種類株式の全部を取得することができる。
この場合においては、当該株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 全部取得条項付種類株式を取得するのと引換えに金銭等を交付するときは、当該金銭等(以下この条において「取得対価」という。)についての次に掲げる事項
二 前号に規定する場合には、全部取得条項付種類株式の株主に対する取得対価の割当てに関する事項
三 株式会社が全部取得条項付種類株式を取得する日(以下この款において「取得日」という。)
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p3 /
特別支配株主の株式等売渡請求の手法を用いる場合には、A社の新株予約権についても売り渡すことを請求することができるが、株式の併合又は全部取得条項付種類株式の取得の手法を用いる場合には、A社の新株予約権に取得条項が定められていない限り、その新株予約権を当然には取得することができない。
特別支配株主の株式等売渡請求では新株予約権売渡し請求もできる。他方、株式併合や全部取得条項付種類株式取得では、新株予約権の取得は当然には生じず、取得条項が必要とされる。
根拠条文:会社法179条第2項・e-Govで法令を開く会社法179条第3項・e-Govで法令を開く
会社法179条第2項―現行条文本文
特別支配株主は、前項の規定による請求(以下この章及び第八百四十六条の二第二項第一号において「株式売渡請求」という。)をするときは、併せて、その株式売渡請求に係る株式を発行している株式会社(以下「対象会社」という。)の新株予約権の新株予約権者(対象会社及び当該特別支配株主を除く。)の全員に対し、その有する対象会社の新株予約権の全部を当該特別支配株主に売り渡すことを請求することができる。
ただし、特別支配株主完全子法人に対しては、その請求をしないことができる。
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会社法179条第3項―現行条文本文
特別支配株主は、新株予約権付社債に付された新株予約権について前項の規定による請求(以下「新株予約権売渡請求」という。)をするときは、併せて、新株予約権付社債についての社債の全部を当該特別支配株主に売り渡すことを請求しなければならない。
ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権について別段の定めがある場合は、この限りでない。
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p4 /
B社はA社の総株主の議決権の10分の7を有し、D株式会社(B社がその総株主の議決権の3分の2を有している。)がA社の総株主の議決権の10分の2を有しているときは、B社は、特別支配株主の株式等売渡請求の手法を用いることができる。
特別支配株主に当たるかは、対象会社の他の株主を含めた支配関係ではなく、B社がA社の議決権の9割以上を保有するかで判断する。設問のB社は7割なので該当しない。
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会社法179条第1項―現行条文本文
株式会社の特別支配株主(株式会社の総株主の議決権の十分の九(これを上回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)以上を当該株式会社以外の者及び当該者が発行済株式の全部を有する株式会社その他これに準ずるものとして法務省令で定める法人(以下この条及び次条第一項において「特別支配株主完全子法人」という。)が有している場合における当該者をいう。以下同じ。)は、当該株式会社の株主(当該株式会社及び当該特別支配株主を除く。)の全員に対し、その有する当該株式会社の株式の全部を当該特別支配株主に売り渡すことを請求することができる。
ただし、特別支配株主完全子法人に対しては、その請求をしないことができる。
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p5 /
B社は、A社との間で株式交換契約を締結し、Cらに対価として金銭又はB社の株式を交付することによって、Cらの有するA社の株式を取得することができる。
株式交換では完全親会社が完全子会社化のため、完全子会社の株主に対して金銭等を交付することができる。設問の内容は株式交換の説明として正しい。
根拠条文:会社法768条第1項・e-Govで法令を開く会社法768条第2項・e-Govで法令を開く
会社法768条第1項―現行条文本文
株式会社が株式交換をする場合において、株式交換完全親会社が株式会社であるときは、株式交換契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式交換をする株式会社(以下この編において「株式交換完全子会社」という。)及び株式会社である株式交換完全親会社(以下この編において「株式交換完全親株式会社」という。)の商号及び住所
二 株式交換完全親株式会社が株式交換に際して株式交換完全子会社の株主に対してその株式に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
三 前号に規定する場合には、株式交換完全子会社の株主(株式交換完全親株式会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
四 株式交換完全親株式会社が株式交換に際して株式交換完全子会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該株式交換完全親株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
五 前号に規定する場合には、株式交換契約新株予約権の新株予約権者に対する同号の株式交換完全親株式会社の新株予約権の割当てに関する事項
六 株式交換がその効力を生ずる日(以下この節において「効力発生日」という。)
会社法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:15)
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会社法768条第2項―現行条文本文
前項に規定する場合において、株式交換完全子会社が種類株式発行会社であるときは、株式交換完全子会社及び株式交換完全親株式会社は、株式交換完全子会社の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第三号に掲げる事項として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して金銭等の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、金銭等の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
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全体要旨
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