刑法 第293問
教材: 刑法③
司法試験 H23 第7問
論点: 強盗殺人罪
問題
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【見解】
A説:殺人行為が強盗の機会に行われなければならないとする。
B説:殺人行為が強盗の手段でなければならないとする。
C説:殺人行為が強盗の手段である場合に限らず、事後強盗(刑法第238条)類似の状況における殺人行為も含むとする。
【事例】
I 甲は、強盗の目的で、乙に対し、持っていたナイフを突き付け、「金を出せ。出さなかったら殺す。」などと申し向け、反抗を抑圧された乙から現金を奪い取った後、逃走しようとしたが、乙に追跡され、犯行現場から約10メートル逃げたところで、捕まらないようにするため、殺意をもって乙の胸部を刃物で突き刺し、乙を即死させた。
II 甲は、乙所有の自動車1台を窃取し、犯行翌日、同車を犯行場所から約10キロメートル離れた場所で駐車させ、用事を済ませた後、同車に戻ってきたところを乙に発見され、同車を放置して逃走した。甲は、乙に追跡されたので、捕まらないようにするため、殺意をもって乙の胸部を刃物で突き刺し、乙を即死させた。
III 甲は、乙方において、乙をロープで縛り上げた上、乙所有の現金を奪い取った後、乙方玄関先において、たまたま乙方を訪問した丙と鉢合わせとなり、丙が悲鳴を上げたことから、犯行の発覚を恐れ、殺意をもって丙の胸部を刃物で突き刺し、丙を即死させた。
公式解答
1 / 3
正誤・解説
p1 /
A説によれば、事例Iでは強盗殺人罪が成立する。
事例Iでは、強盗の後に追跡から逃れるため被害者を殺害している。説明文では、A説は「強盗の機会」に行われた殺人として強盗殺人罪が成立するとしている。
根拠条文:刑法238条・e-Govで法令を開く
刑法238条―現行条文本文
第二百三十八条 (事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
A説によれば、事例IIIでは強盗殺人罪は成立しない。
事例IIIでも、乙の財物奪取後に発覚を恐れて丙を殺害しており、説明文ではA説でも強盗殺人罪が成立するとされている。
根拠条文:刑法238条・e-Govで法令を開く
刑法238条―現行条文本文
第二百三十八条 (事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
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p3 /
B説によれば、事例IIでは強盗殺人罪は成立しない。
事例IIは窃取後に日をまたいで追跡され、説明文では強盗行為の継続中とはいえず、B説でも殺人が強盗の手段とはいえないため成立しない。
根拠条文:刑法238条・e-Govで法令を開く
刑法238条―現行条文本文
第二百三十八条 (事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
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p4 /
B説によれば、事例IIIでは強盗殺人罪が成立する。
説明文では、事例IIIの殺害は財物奪取後の発覚回避目的であり、B説のいう「強盗の手段」とはいえないため成立しない。
根拠条文:刑法238条・e-Govで法令を開く
刑法238条―現行条文本文
第二百三十八条 (事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p5 /
C説によれば、事例IIでは強盗殺人罪が成立する。
説明文では、事例IIは事後強盗類似の状況における殺人行為とは認められず、C説でも強盗殺人罪は成立しないとされている。
根拠条文:刑法238条・e-Govで法令を開く
刑法238条―現行条文本文
第二百三十八条 (事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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