刑法 第265問
教材: 刑法②
予備試験 H27 第2問
論点: 名誉毀損罪と侮辱罪
問題
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【見解】
A説:名誉毀損罪と侮辱罪の保護法益は、いずれも人の外部的名誉(社会的評価、社会的名誉)であり、名誉毀損罪と侮辱罪の違いは、事実の摘示の有無である。
B説:名誉毀損罪の保護法益は人の外部的名誉(社会的評価、社会的名誉)であり、侮辱罪の保護法益は人の主観的名誉(名誉感情)である。
【記述】
ア.A説によれば、刑法第231条で侮辱が被害者の前面において行われることを要件としていないのは、公然たる侮辱の言葉はやがて本人に伝わるので前面性は不要だからであると考えられる。
イ.A説に対しては、刑法第231条の「事実を摘示しなくても」との文言は文字どおりに解すべきであって「事実を摘示しないで」という意味にはならないはずであるとの批判がある。
ウ.B説によれば、刑法第231条で公然性が要件とされているのは、侮辱行為が公然とされるかどうかでその当罰性に差異が生ずるからであると考えられる。
エ.B説に対しては、幼児・重度の精神障害者・法人に対する侮辱罪が成立しないのは妥当でないとの批判がある。
オ.B説に対しては、名誉毀損罪と侮辱罪の法定刑の差を説明できないという批判がある。
公式解答
3. イ ウ エ
正誤・解説
A /
A説によれば、刑法第231条で侮辱が被害者の前面において行われることを要件としていないのは、公然たる侮辱の言葉はやがて本人に伝わるので前面性は不要だからであると考えられる。
説明文では、A説に対する反論として「侮辱罪は被害者の前面で行われることを要件としていないのに、A説だと前面性不要の理由が説明できない」としている。したがって、A説側の理解としては本文のとおり。
根拠条文:刑法230条・e-Govで法令を開く刑法231条・e-Govで法令を開く
刑法230条―現行条文本文
第二百三十条 (名誉毀損)
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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刑法231条―現行条文本文
第二百三十一条 (侮辱)
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
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B /
A説に対しては、刑法第231条の「事実を摘示しなくても」との文言は文字どおりに解すべきであって「事実を摘示しないで」という意味にはならないはずであるとの批判がある。
解説で、A説への批判として「『事実を摘示しなくても』を『事実を摘示しないで』と読むべきではない」と明示している。
根拠条文:刑法231条・e-Govで法令を開く
刑法231条―現行条文本文
第二百三十一条 (侮辱)
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
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C /
B説によれば、刑法第231条で公然性が要件とされているのは、侮辱行為が公然とされるかどうかでその当罰性に差異が生ずるからであると考えられる。
解説では、B説に対する説明として「公然性が要件とされるのは、侮辱行為が公然とされるかどうかでその当罰性に差異が生じるから」とある。
根拠条文:刑法231条・e-Govで法令を開く
刑法231条―現行条文本文
第二百三十一条 (侮辱)
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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D /
B説に対しては、幼児・重度の精神障害者・法人に対する侮辱罪が成立しないのは妥当でないとの批判がある。
解説で、B説だと名誉感情を持ち得ない幼児・重度の精神障害者・法人への侮辱罪が成立しないことになり、それは妥当でないとの批判があるとされている。
E /
B説に対しては、名誉毀損罪と侮辱罪の法定刑の差を説明できないという批判がある。
解説では、この批判はA説に向けられたものとして説明されており、B説への批判としては記載されていない。
全体要旨
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