刑法 第202問
教材: 刑法②
司法試験 R04 第17問
論点: 罪数
問題
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公式解答
3 / 5
正誤・解説
1 /
甲は、Aから財物を詐取した上で当該財物の返還を免れるためにAを殺害することを計画し、計画どおりにAから財物を詐取し、その後、殺意をもってAの胸部をナイフで刺して殺害し、これにより、財物の返還を免れるという財産上不法の利益を得た。甲には、詐欺罪と強盗殺人罪が成立し、これらは包括一罪となる。
解説は、詐欺行為が先行して財物詐取を行い、その後の殺害は詐欺の実行行為自体ではないため、詐欺罪と強盗殺人罪の関係では包括一罪と整理している。
根拠条文:刑法246条第1項・e-Govで法令を開く刑法236条第2項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
刑法246条第1項―現行条文本文
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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刑法236条第2項―現行条文本文
前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
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刑法240条―現行条文本文
第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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2 /
暴力団幹部甲は、配下の組員数名とともに、Aの身体に共同して危害を加える目的で、日本刀数本を準備しA方前に集合し、その直後、外に出てきたAの顔面を手拳で数回殴打する暴行を加えた。甲には、凶器準備集合罪と暴行罪が成立し、これらは併合罪となる。
解説は、凶器準備集合罪が公共的危険を伴う法律違反の所為として暴行罪とは通常手段結果の関係にあり、併合罪として処理するとしている。
根拠条文:刑法208条の2第1項・e-Govで法令を開く刑法208条・e-Govで法令を開く
刑法208条の2第1項―現行条文本文
二人以上の者が他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って集合した者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
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刑法208条―現行条文本文
第二百八条 (暴行)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
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3 /
甲は、業務として狩猟を用いた狩猟に従事していた際、Aを熊と誤認して発砲し、Aに傷害を負わせ、その直後にAを誤射したことに気付いたが、Aを殺害して逃走しようと決意し、殺意をもってAの胸部に向けて発砲し、Aを即死させた。甲には、業務上過失傷害罪と殺人罪が成立し、これらは包括一罪となる。
解説は、業務上過失傷害罪と殺人罪は責任条件を異にする関係上、併合罪の関係にあるとする。包括一罪ではない。
根拠条文:刑法211条・e-Govで法令を開く刑法199条・e-Govで法令を開く
刑法211条―現行条文本文
第二百十一条 (業務上過失致死傷等)
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
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刑法199条―現行条文本文
第百九十九条 (殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
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4 /
甲は、A銀行が発行したB名義のキャッシュカード1枚をBから窃取した上、これを利用してA銀行の現金自動預払機から預金を不正に払い戻した。甲には、2個の窃盗罪が成立し、これらは併合罪となる。
解説は、カード窃取と、そのカード利用による現金の窃取は別個の法益侵害として捉えられ、カードの窃盗罪とは別に現金の窃盗罪が成立し、併合罪となるとしている。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く
刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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5 /
甲は、対立する不良グループのメンバーA及びBを襲撃することを計画し、路上で発見したAをバットで1回殴打した直後、そばにいたBを同バットで1回殴打し、両名に傷害を負わせた。甲には、2個の傷害罪が成立し、これらは包括一罪となる。
解説は、被害者ごとに別個の法益侵害があるので、A・Bそれぞれにつき傷害罪が成立し、包括一罪ではなく併合罪とする。
根拠条文:刑法204条・e-Govで法令を開く
刑法204条―現行条文本文
第二百四条 (傷害)
人の身体を傷害した者は、十五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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全体要旨
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