刑法 第164問
教材: 刑法②
司法試験 H18 第4問
論点: 共犯と身分
問題
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【記述】「刑法第65条第1項及び第2項の解釈について、共犯の従属性を徹底する立場から、《ア》があるが、これに対しては、①という批判がある。また、「違法の連帯性、責任の個別性」という原則を強調する立場から、《イ》があるが、これに対しては、②という批判がある。さらに、法文の文理に忠実に解釈をする立場から、《ウ》があり、これが判例の考え方であるが、これに対しては、③という批判がある。「賭博の非常習者である甲が、常習者である乙と共に賭博を実行した。」という事例の甲の罪責を検討すると、《ウ》からは、④という結論になるのに対し、《ア》からは、⑤という結論になる。《イ》からは、常習賭博という身分犯の性格をどのように考えるかによって結論が変わることになる。」
公式解答
5
正誤・解説
p1 /
「同条第1項は真正身分犯についての規定であり、同条第2項は不真正身分犯についての規定である。」とする見解
設問の空欄に対応する見解の組合せから、Ⅰは「第1項=真正身分犯、第2項=不真正身分犯」とする立場。解答解説でもこの見解がアに対応している。
根拠条文:刑法65条第1項・e-Govで法令を開く刑法65条第2項・e-Govで法令を開く同条第1項・e-Govを開く同条第2項・e-Govを開く
刑法65条第1項―現行条文本文
犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法65条第2項―現行条文本文
身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。
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p2 /
「同条第1項は身分が違法性に関係する場合についての規定であり、同条第2項は身分が責任に関係する場合についての規定である。」とする見解
Ⅱは、身分を違法身分・責任身分に分けて第1項と第2項を整理する見解。解説では、この立場に対する批判として、両者を明確に区別しにくい点が示されている。
p3 /
「同条第1項は真正身分犯・不真正身分犯を通じて共犯の成立についての規定であり、同条第2項は不真正身分犯の科刑についての規定である。」とする見解
Ⅲは、1項を共犯成立の規定、2項を不真正身分犯の科刑規定とみる立場。解説では判例の考え方として位置づけられている。
p4 /
違法身分と責任身分を区別することは困難であり、また、違法身分と責任身分が混在している身分犯もある
Ⅱへの批判として、違法身分と責任身分の区別が難しく、両者が混在する身分犯もあるという点を挙げる。
p5 /
真正身分犯が身分を連帯的に作用させ、不真正身分犯が身分を個別的に作用させることの実質的根拠を明らかにしていない
Ⅰへの批判として、真正身分犯・不真正身分犯で身分の作用の違いをどう基礎づけるのかが示されていない点を指す。
p6 /
犯罪の成立と科刑が分離されることになる
Ⅲへの批判として、共犯成立と科刑を切り分けることで、犯罪成立と処罰の関係が分離してしまう点を挙げる。
p7 /
単純賭博罪の共同正犯が成立し、科刑も単純賭博罪の刑による
Ⅲからは、賭博事例について単純賭博罪の共同正犯成立となり、科刑も単純賭博罪の刑によるという結論になる。
根拠条文:刑法185条・e-Govで法令を開く刑法186条第1項・e-Govで法令を開く
刑法185条―現行条文本文
第百八十五条 (賭と博)
賭と博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。
ただし、一時の娯楽に供する物を賭かけたにとどまるときは、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法186条第1項―現行条文本文
常習として賭博をした者は、三年以下の拘禁刑に処する。
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p8 /
常習賭博罪の共同正犯が成立し、科刑は単純賭博罪の刑による
Ⅰからは、常習賭博の身分を連帯的に扱うため、常習賭博罪の共同正犯が成立するが、科刑は単純賭博罪の刑によると整理される。
根拠条文:刑法185条・e-Govで法令を開く刑法186条第1項・e-Govで法令を開く
刑法185条―現行条文本文
第百八十五条 (賭と博)
賭と博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。
ただし、一時の娯楽に供する物を賭かけたにとどまるときは、この限りでない。
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刑法186条第1項―現行条文本文
常習として賭博をした者は、三年以下の拘禁刑に処する。
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全体要旨
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