刑法 第158問
教材: 刑法②
司法試験 R05 第3問
論点: 共謀共同正犯
問題
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【判旨】
共謀共同正犯が成立するには、二人以上の者が、特定の犯罪を行うため、共同意思の下に一体となって互いに他人の行為を利用し、各自の意思を実行に移すことを内容とする謀議をなし、よって犯罪を実行した事実が認められなければならない。したがって、このような関係において共謀に参加した事実が認められる以上、直接実行行為に関与しない者でも、他人の行為をいわば自己の手段として犯罪を行ったという意味において、その間刑責の成立に差異を生ずると解すべき理由はない。されば、このような関係において実行行為に直接関与したかどうか、その分担又は役割のいかんは、共犯の刑責自体の成立を左右するものではないと解する。
公式解答
1 / 5
正誤・解説
1 /
【判旨】は、【判旨】を前提にすると、殺意を有する者と傷害の故意にとどまる者との間で共謀共同正犯が成立する余地はない。
説明文で、殺人罪と傷害致死罪では殺意の有無という主観面が異なるだけで、罪質の共通性があるとして共謀共同正犯の成立を認めている。したがって、本肢の「成立する余地はない」は誤り。
2 /
【判旨】は、共同正犯の成立には、実行行為の一部を分担することは必要ないとの立場に立っている。
説明文で、実行行為に直接関与したかどうかやその分担・役割は共犯の刑責自体を左右しないとしている。したがって、実行行為の一部分担を要しない立場として正しい。
3 /
【判旨】は、共謀共同正犯の成立には、単に関与者の心における意思の合致があるだけでは十分でなく、客観的な謀議行為が必要であるとする考えと矛盾しない。
判旨は、共同意思の下で一体となり、互いに他人の行為を利用する内容の謀議を要すると述べている。したがって、内心の合致だけでは足りず、外形的な謀議行為を要する考えと矛盾しない。
4 /
【判旨】に対しては、共同正犯を教唆及び幇助と区別することが困難になるとの批判がある。
説明文で、実行行為への直接関与や役割分担は共同正犯の成立を左右しないとしており、その射程は教唆・幇助との区別を曖昧にするとの批判があることが示されている。
5 /
【判旨】を前提にすると、共謀共同正犯の成立には、実行行為を行わない者が実行行為者に対して指揮命令をすることが必要である。
説明文で、共謀に参加した以上、直接実行行為に関与しない者でも成立し、実行行為者への指揮命令までは不要とされている。したがって本肢は誤り。
全体要旨
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