刑法 第149問
教材: 刑法②
司法試験 H19 第6問
論点: 共犯の要素従属性
問題
問題画像


抽出問題文を表示
【記述】
①とする見解によれば、12歳の乙が、甲に唆されたことにより、V方から現金を盗んだという事例では、甲に窃盗罪の教唆犯が成立する可能性があるが、②とする見解によると、甲に窃盗罪の教唆犯が成立する余地がないことになる。また、甲が、故意のない乙を唆して、ある故意犯に当たる行為を実行させた場合、故意が構成要件の要素であるとすれば、③とする見解に立たない限り、甲には教唆犯は成立しないことになる。さらに、乙とVが殴り合っているのを発見した甲が、かねてからVに対する反感を持っていたことから、乙をしてVに怪我を負わせる意図で乙に木刀を渡したところ、乙がその木刀でVを殴って怪我を負わせたが、実は乙はVから突然襲われてやむを得ず殴り合いになったもので、乙には正当防衛が成立するという事案の場合、④とする見解に立てば、甲には傷害罪の幇助犯が成立する可能性があるが、⑤とする見解に立つと、甲には傷害罪の幇助犯は成立しないことになる。
公式解答
1. ①A、B、C ②D ③A ④A、B ⑤C、D
正誤・解説
1 /
共犯者の固有の行為としての教唆・幇助行為があれば足り、被教唆者・被幇助者が犯罪を実行したか否かは問わない。
共犯の成立に、実行行為の有無を問わず、教唆・幇助行為それ自体で足りるとする立場。事例の「成立する可能性がある」という方向に対応する。
2 /
正犯が一定の行為を行ったことを要するが、その内容としては、正犯の行為が構成要件に該当すれば足りる。
正犯の行為が構成要件に当たれば足りるという理解。結果的に正犯の違法・責任まで要求しない見解として、教唆犯成立を広く認める方向で使われる。
3 /
正犯が一定の行為を行ったことを要するが、その内容としては、正犯の行為が構成要件に該当し、かつ、違法であることを要する。
正犯行為に構成要件該当性だけでなく違法性まで必要とする立場。故意のない行為や正当防衛が絡む場面で、共犯成立を否定する方向に働く。
4 /
正犯が一定の行為を行ったことを要するが、その内容としては、正犯の行為が構成要件、違法性及び責任を備えていなければならない。
正犯に構成要件該当性・違法性・責任まで要求する最も厳格な立場。責任なき者の行為や正当防衛がある場合には、共犯の成立を否定しやすい。
全体要旨
解説画像

自己評価
問題時間・解説時間は、 別ページへ移動した時点で確定します。
学習メモ
入力中の内容はこの端末へ自動的に下書き保存されます。 「メモを保存」を押すと改訂履歴へ追加し、 ログイン中はSupabaseへ同期します。
メモの保存履歴
過去版を編集欄へ復元しただけでは下書きです。 「メモを保存」を押すと新しい版として保存されます。