刑法 第140問
教材: 刑法①
予備試験 H30 第8問
論点: 不能犯と未遂犯の区別
問題
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【見解】
行為当時に一般人が認識し得た事情及び行為者が特に認識した事情を基礎とし、一般人を基準に結果発生の危険性があるか否かの判断による。
公式解答
1 / 4
正誤・解説
p1 /
この【見解】によれば、人を殺そうとして、客観的には死の結果を引き起こさない量の空気を人の血管内に注射した場合、殺人未遂罪の成立が認められる余地がある。
【見解】は具体的危険説であり、行為時に一般人が認識し得た事情と行為者の特別事情を基礎に、一般人基準で危険性をみる。空気注射の事例では、行為時認識を基礎に未遂成立の余地がある。
p2 /
この【見解】によれば、結果発生の危険性の有無は、実際に存在した事実のほかにどのような事情が存在すれば結果が発生し得たかを事後的見地から検討し、そのような事実が行為時に存在し得る可能性の程度を考慮して判断することになる。
これは修正された客観的危険説の説明であり、【見解】の具体的危険説ではない。具体的危険説は、行為時に認識可能であった事情を基礎に危険性を判断する。
p3 /
この【見解】によれば、人を殺そうとして、一般人ならば明らかに砂糖と分かる黒糖を毒薬と思い込んで紅茶に入れて飲ませた場合、この行為者の認識した事情だけでなく、一般人が認識し得た事情も基礎として、一般人を基準に、この行為による死の結果発生の危険性の有無を判断することになる。
【見解】では、行為者が特に認識した事情も基礎とするが、一般人が認識し得た事情だけでなくその特別事情も含めて一般人基準で判断する。設問は行為者の認識のみで足りるかのように読め、ずれがある。
p4 /
この【見解】によれば、行為者が特に認識した事情も基礎とされるので、結果を引き起こす特別な事情を認識している行為者による行為には結果発生の危険性が認められ、その事情を認識していない行為者による行為には結果発生の危険性が認められない場合がある。
【見解】は特別事情を認識した行為者の行為については、その事情を基礎に危険性を肯定しうる。逆に特別事情の認識がなければ危険性が否定される場合がある。
p5 /
この【見解】によれば、結果が発生しなかった原因が科学的に説明できる場合には、常に結果発生の危険性は否定されることになる。
具体的危険説では、結果不発生の科学的説明の有無だけで危険性を決めない。行為時に認識し得た事情を基礎に、一般人基準で危険性を判断する。
全体要旨
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