刑法 第124問
教材: 刑法①
司法試験 H19 第20問
論点: 誤想防衛等
問題
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【見解】
I 行為者が正当防衛に当たる事実があると誤信した場合には故意が否定され、過失犯が成立し得ることとする。違法性の意識の有無は故意の成立とは無関係であるが、違法性の意識の可能性がなければ、責任を肯定することはできない。
II 行為者が正当防衛に当たる事実があると誤信した場合には故意が否定され、過失犯が成立し得ることとする。違法性の意識は故意の要件であり、違法性の意識が認められない場合には故意が否定される。
III 行為者が正当防衛に当たる事実があると誤信した場合であっても、故意は否定されないが、誤信についてやむを得ない事情があった場合には責任が否定される。違法性の意識の有無は故意の成立とは無関係であるが、違法性の意識の可能性がなければ、責任を肯定することはできない。
【記述】
ア 行為者は、実際には正当防衛に該当する事実が存在しないのに、これが存在すると誤信した。この誤信にやむを得ない理由があった場合、行為者に犯罪は成立しない。
イ 行為者は、実際には正当防衛に該当する事実が存在しないのに、これが存在すると誤信した。この誤信が不注意によるものであった場合、行為者に故意犯は成立せず、過失犯が成立し得る。
ウ 行為者は、事実に関する誤信はなかったものの、正当防衛の成立要件について誤解していたため、正当防衛が成立しないのに、成立すると誤信した。この誤信にやむを得ない理由があったとはいえない場合、行為者に故意犯は成立しない。
公式解答
4. 【見解】IIに従うと、【記述】ウは正しい。
正誤・解説
p1 /
ア 行為者は、実際には正当防衛に該当する事実が存在しないのに、これが存在すると誤信した。この誤信にやむを得ない理由があった場合、行為者に犯罪は成立しない。
【見解】Iに従うと、実際に正当防衛事実がないのにあると誤信した場合は故意が否定され、さらにやむを得ない理由があるなら責任も否定されるので、犯罪は成立しない。
p2 /
イ 行為者は、実際には正当防衛に該当する事実が存在しないのに、これが存在すると誤信した。この誤信が不注意によるものであった場合、行為者に故意犯は成立せず、過失犯が成立し得る。
【見解】IIでは、違法性の意識が認められないと故意が否定されるため、記述の結論自体は近いが、設問の正誤対応では誤りとされている。
p3 /
ウ 行為者は、事実に関する誤信はなかったものの、正当防衛の成立要件について誤解していたため、正当防衛が成立しないのに、成立すると誤信した。この誤信にやむを得ない理由があったとはいえない場合、行為者に故意犯は成立しない。
【見解】IIに従うと、事実の誤信がなくても、正当防衛の成立要件の誤解で故意は否定される。したがって、やむを得ない理由がなくても故意犯は成立しない。
全体要旨
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