刑事訴訟法 第336問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H22 第38問
論点: 前科の扱い
問題
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公式解答
3. イ オ
正誤・解説
p1 /
常習累犯窃盗のように前科が構成要件の一部を構成している場合や、常習賭博罪のように構成要件としての常習性を認定しなければ、被告人の同種前科をもって、犯罪事実を証立てすることは許されない。
判例は、前科証拠は一般に自然的関連性があるが、同種前科だと誤判や偏見のおそれがあるため、単に同種前科だけで犯罪事実を証明することはできないとしている。
p2 /
累犯加重の理由となる前科については、適法な証拠調べをした証拠によらなければ認定することはできない。
累犯加重の基礎となる前科は、刑の法定加重の根拠となる事実なので、証拠裁判主義により適法に取り調べた証拠で認定する必要がある。
根拠条文:刑事訴訟法305条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法305条―現行条文本文
第三百五条
検察官、被告人又は弁護人の請求により、証拠書類の取調べをするについては、裁判長は、その取調べを請求した者にこれを朗読させなければならない。
ただし、裁判長は、自らこれを朗読し、又は陪席の裁判官若しくは裁判所書記官にこれを朗読させることができる。
裁判所が職権で証拠書類の取調べをするについては、裁判長は、自らその書類を朗読し、又は陪席の裁判官若しくは裁判所書記官にこれを朗読させなければならない。
第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があつたときは、前二項の規定による証拠書類の朗読は、被害者特定事項を明らかにしない方法でこれを行うものとする。
第二百九十条の三第一項の決定があつた場合における第一項又は第二項の規定による証拠書類の朗読についても、前項と同様とする。
この場合において、同項中「被害者特定事項」とあるのは、「証人等特定事項」とする。
第百五十七条の六第五項の規定により記録媒体がその一部とされた調書の取調べについては、第一項又は第二項の規定による朗読に代えて、当該記録媒体を再生するものとする。
ただし、裁判長は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、当該記録媒体の再生に代えて、当該調書の取調べを請求した者、陪席の裁判官若しくは裁判所書記官に当該調書に記録された供述の内容を告げさせ、又は自らこれを告げることができる。
裁判所は、前項の規定により第百五十七条の六第五項に規定する記録媒体を再生する場合において、必要と認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、第百五十七条の五に規定する措置を採ることができる。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p3 /
勾留中の被告人について保釈の請求があった場合、その許否を決するに当たっては、勾留状に記載された事実以外の犯罪事実を考慮してはならず、被告人の前科を考慮することは許されない。
保釈の判断では、罪証隠滅や逃亡のおそれ等をみるため、勾留状記載事実に限られず、被告人の経歴・前科なども考慮できるとされている。
根拠条文:刑事訴訟法90条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法90条―現行条文本文
第九十条
裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
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p4 /
起訴状には、裁判官に事件について予断を生ぜしめるおそれのある内容を引用してはならないから、常習累犯窃盗のように前科が構成要件の一部を構成している場合でなければ、起訴状に被告人の前科を記載することは許されない。
起訴状には予断排除のため不要な前科の記載は許されないが、前科が公訴事実の内容や構成要件に関係する場合には、必要に応じて記載できる。構成要件の一部に限られない。
根拠条文:刑事訴訟法256条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法256条―現行条文本文
第二百五十六条
公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない。
起訴状には、左の事項を記載しなければならない。
一 被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項
二 公訴事実
三 罪名
公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。
訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。
罪名は、適用すべき罰条を示してこれを記載しなければならない。
但し、罰条の記載の誤は、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がない限り、公訴提起の効力に影響を及ぼさない。
数個の訴因及び罰条は、予備的に又は択一的にこれを記載することができる。
起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を添附し、又はその内容を引用してはならない。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p5 /
検察官は、執行猶予中の被疑者が再度その前科と同種の犯罪に及んだ場合であっても、犯罪の軽重及び情状等を考慮して、公訴を提起しないことができる。
刑訴法248条は、犯人の性格・年齢・境遇、犯罪の軽重や情状、犯罪後の状況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができるとしており、執行猶予中でもその判断はありうる。
根拠条文:刑事訴訟法248条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法248条―現行条文本文
第二百四十八条
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
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全体要旨
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